椅子なのに、なんだか座るのがもったいない。けれど、もちろん座っていい。今年10月、岡本太郎が約70年前にデザインした「サイコロ椅子」が、約5年ぶりに再販が決定しました。
チェア ¥69,300
「サイコロ椅子」が生まれたのは1957年。岡本太郎が岡本敏子とともに山川ラタン製作所を訪れ、その場でデザインしたものが商品化されました。
サイコロを思わせる立方体のフォルム、ラタンによる自由な曲線。六つの面をひとつずつ形づくり、ラタンの性質を見極めながら複雑な構造を組み上げるという、職人の技術があってこそのプロダクトです。
一度は姿を消したものの、2011年には岡本太郎生誕100周年を記念した「TARO100祭」で認定復刻。その後も生産されていましたが、2021年に新型コロナウイルス感染症の影響で生産拠点を失い、廃盤となっていました。
それから約5年。再販売を望む声に応えるかたちで、新たな生産拠点と製作体制を整え、再復刻が実現しました。今回も山川譲監修・指導のもと、職人が一脚ずつ製作します。
70年近く前に生まれたデザインなのに、いま見ても妙に新しい。これこそ岡本太郎のデザインの面白さなのかもしれません。
部屋に置けば、椅子であると同時にちょっとしたオブジェにもなる「サイコロ椅子」。家具を買うというより、暮らしのなかにひとつ、岡本太郎の「遊び」を置いてみる。そんな選択も、なかなか楽しそうです。

