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丹羽優太がティーハウス ニューバランスで新作インスタレーション。宴の均衡を一本の糸でつなぐ。

いろんなものがあふれて、いろんな意見が飛び交う。正解があるのかないのかも、よくわからない。

そんな今の世の中をひとつの宴として捉えてみたのが、画家・丹羽優太によるインスタレーション「宴の均衡(Balance of the Banquet)」。10月2日(金)から「ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)」で開催されます。

丹羽さんは、伝統的な日本絵画の技法や図像を手がかりに、目に見えない厄災や抗えない力を、鯰などの“黒い何か”に見立ててきた画家。2019年に京都芸術大学大学院を修了後、北京への留学を経て、現在は京都を拠点に活動しています。

今回の展示で鍵を握るのが、画面から空間へと伸びていく一本の糸です。掛け軸『暗香疎影図』には、首引きや東八拳といった、引き合ったり押し合ったりする力を表した図案を配置。その様子を襖の隙間から猫又が覗き込んでいます。

隣室に現れるのは、異形たちが円座になって酒を酌み交わす『宴の均衡』。さらにそこから、蜂、蟹、龍にまつわる盃の逸話をもとにした三連作や、ドイツの靴型ビールジョッキの言い伝えへとモチーフが広がっていきます。一見すると関係のなさそうな作品も、一本の糸によって密かにつながり、展示空間全体でひとつの均衡をつくり上げます。

この糸の出発点は、丹羽さんが昨年インドネシアで制作した『不二曼荼羅図』。聖山ムラピへ向かう信仰の道筋「イマジナリーライン」を起点に、異なる信仰や時間が幾重にも重なる土地で感じた、目には見えない線の感覚を今回の空間へと持ち込みます。

たった一本の糸で保たれる宴は、少し力を緩めれば崩れてしまうかもしれない。それでも人は杯を重ね、そこに居続ける。丹羽さんが描くのは、そんな危うさと祝祭が同居する現代の風景です。華やかな宴のようでいて、実は一本の糸の上に成り立っている。そんな展示空間を歩けば、普段とは少し違った角度から「均衡」という言葉を考えることができそうです。

INFORMATION

T-HOUSE New Balance presents art installation “Balance of the Banquet” by YUTA NIWA

会期:10月2日(金)~12月1日(火)
場所:T-HOUSE New Balance
住所:東京都中央区日本橋浜町3-9-2
電話:03-6231-1991
時間:11:00〜14:00、15:00〜19:00
定休日:水・木

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