〈ジル サンダー+(JIL SANDER+)〉はこの秋冬デビューしたライン。コンセプトは “都会から抜け出した暮らし”。
ルーシー&ルーク・メイヤーは自然豊かな環境で生まれ育ち、スキーやスノボー、トレッキングに親しんだ。フィールドに対峙できる機能性があり、着心地がよく、そしてクリーンでミニマルなデザイン。〈ジル サンダー〉の世界を完成させるために、それは彼らがいずれ着手しなければならないジャンルだった。アークティックダウンジャケット、ケープ、パッカブルアウター。いずれも秀逸な出来栄えだが、ここでは、なかでもぜひ袖を通してもらいたい二つのアイテムを紹介する。
一つは、リサイクルナイロンとウールフランネルのコンビネーション・ジャケット。フランネルのとろけるような肌触りもさることながら、見逃せないのが袖に配したナイロンだ。ほどよくヤレた風合いはベジタブルダイの賜物だが、原料はなんと玉ねぎだ。
もうひとつは、ダイヤモンドキルティングのダウンブルゾン。シェルに採用したのは、マットな風合いがたまらないピーチポリエステル。こちらはパッカブル仕様になっている。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa