近年稀に見る長梅雨が続いたかと思ったら、その反動を取り戻すかのような酷暑が続く今日この頃。暑いを超えて痛いと言う表現が適当なのではないでしょうか。
とはいえ、ようやく訪れた夏を少しでも満喫すべく、今日は実に夏らしいお知らせをお届けいたします。
夏の代表的な食べ物といえば冷やし中華ですが、変な意味ではなく、どこで食べても同じような味がするような気がします。選べると言ったら、醤油だれとゴマだれくらいではないでしょうか。他の麺食であれば、いろいろなバリエーションが存在するのに、なぜなんでしょう。
という疑問が届いたのかどうかはわかりませんが、フード界の風雲児こと代々木上原「sio」の鳥羽周作シェフが、全く新しい冷やし中華のレシピを開発しました。構想約3ヶ月、試作を重ねて辿り着いたという、その名も「シン・冷やし中華」。プロデュースはフードカルチャー誌『RiCE』が担当しています。
そして先日、この「シン・冷やし中華」の販売を記念したポップアップイベントが、渋谷の「JINNAN HOUSE」にて開催されました。
当日はこれぞ夏!といった快晴。冷やし中華を食らうには最高の1日でした。「シン・冷やし中華」が生まれるまでの流れを、『RiCE』編集長の稲田浩さんに伺いました。
「元々『sio』の鳥羽さんには『RiCE』でよくお世話になっていたんですが、この自粛期間中に鳥羽さんがガッとギアを入れたんですよね。みんながどうしたらいいんだろう、、と迷っていたときにいち早くテイクアウトに力を入れたり、オープンレシピをやったり、あとはテレビにも出たりして、幸せの分母を増やす!という名目でいろんな活動をしていたんです」
確かにテレビで鳥羽さんの姿を何度も拝見しました。
「僕としても鳥羽さんのビジョンというか考え方にすごく共感する部分がありました。一方で、コロナとは関係なく『RiCE』でECをやろうかなと思っていたんですが、いろいろ考えて最初に鳥羽さんにお声がけさせてもらって、何度かやりとりを重ねて形になったのがこの『シン・冷やし中華』なんです」
稲田さんも仰っていたのですが、やはり冷やし中華は主に夏にしか食べないという特性のせいなのか、なかなか改良されない食べ物だと。そんななか、鳥羽さんはバインミーや生姜焼き、ナポリタンなど既存の料理をどんどんアップデートしていくことをやっていたわけで、これから夏が来るしちょうどいいのかなということで、今回のレシピを考えてもらったそうです。
で、肝心の味はどうかというと、まず麺がうまい! 一般的な冷やし中華は細麺ですが、今回鳥羽さんがこだわったのはカクカクした太麺。食べ応えがありながら、喉越しも抜群です。
そしてタレは、醤油ベースでありながら、そこに酸味を合わせ、さらに生クリームでまろみをつけたという独創的なもの。さっぱりと上品な味ながら、奥行きもあって、さらにどこか懐かしさも感じさせるオリジナリティ溢れるタレに仕上がっています。と、書きながらまたすぐ食べたいなーとよだれがジュルリ。。
というわけで、この「シン・冷やし中華」、こちらのページで購入が可能です。このシリーズ、今後も継続していく予定とのことなので、定期的にチェックしていきたいと思います。
Photo_Shinji Serizawa