YouTubeが個人の表現の場として確立されました。いまではジャンルもプロアマも問わず、世界いち巨大な、発信するためのツールになっています。
現実世界に表現の場を求めていた人たちも、コロナの影響もあって続々と参入中です。負の側面はあるものの、ユーザーにとって手軽に良質なコンテンツに触れられることはうれしい限り。
そして8月下旬。〈アンダーカバー(UNDERCOVER)〉や〈キジマタカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)〉などのブックディレクションを手がけるほか、自身もアーティストとして活動する才人・永戸鉄也さんがチャンネルを開設しました。
公開された動画のタイトルは「種火1. 蓄音機DJ」と「種火2. 蓄音機DJ」の2本。都内のスタジオで収録された蓄音機DJの映像と音をベースに、3.11後に住んでいた阿蘇の風景や、撮りためた断片的な映像を重ね合わせた作品になっています。
蓄音機から流れるざらつく音楽をBGMに、いつのどこのものかわからない映像が、プツリプツリと細切れになって続いてく…年代や場所のイメージが頭に浮かんでくるものの、音と映像の乖離が、不思議な感覚へと誘ってくれます。
このご時世なので、アートとの距離が遠くなった人もいるはずです。そんな人はイヤホンをして、音量大きめで、この映像世界に没入することをお勧めします。今後も不定期で更新されていくとのことなので、チャンネル登録もお忘れなく。