大小さまざまなブランドが集まる煌びやかなモードの世界。その中心から一歩外れたところで輝く存在といえば〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉ではないでしょうか。セレブやインスタグラマーを起用してバズらせるSNSマーケティングが主流のなか、まっとうにデザイン一本で勝負し、年々着実に評価を高めています。
それを指揮するのがルーシー&ルーク・メイヤー夫妻。ストリートや人々のライフスタイルからファッションの潮流が生まれる時代において、クリエイティブディレクターのこの二人はメインストリームから付かず離れず絶妙なポジション取りを選択。創立者のジル・サンダー氏が築いたヘリテージを大切にしつつ、より良い形で世界観をアップデートすることに成功し、こだわりの強い服好きから一目置かれるブランドになりました。
そのなかで新たにスタートしたのが〈ジル サンダー+〉です。これは昨年秋にデビューしたユニセックスラインで、コンセプトは「都会から抜け出した暮らし」。出身は違えど子供の頃、共にスキーやハイキングを楽しみ、海と山に囲まれる自然豊かな場所で育った彼らだからこそ提案できるアイテムの数々です。機能性や実用性はもちろん、自然に近い形をという想いのもと、環境に配慮した素材を積極的に選んでいるところも特筆すべき点といえるでしょう。
そんな〈ジル サンダー+〉のポップアップストアが「渋谷PARCO」の1階にオープンしました。
気軽に入りやすいオープンなつくりの空間は、ショップを取り囲むように麦の穂で彩られ、特別感のあるものに。これはミラノにある〈ジル サンダー〉の店と同じ演出で、メイヤー夫妻が育ったヨーロッパやカナダの原風景をイメージしているそう。まさにブランドのキーワードである自然との共存を感じさせます。
店内にはこの秋冬の新作を取り揃え、整然と並べられたウッドの什器にアクセサリー類やTシャツを、ラックにシャツやニット、アウターなどをレイアウト。6月のリリース後、入手困難な状況が続いた『A Magazine curated by』も入荷しています。
それではここからポップアップストアを彩る商品の数々をご覧下さい。最初に掲載したドローストリングバッグ(小サイズ)、3パックTシャツ、キルティングブルゾンは日本限定で、「渋谷PARCO」先行発売のものになります。
さらに、9月25日(金)まで渋谷周辺のビルボードに〈ジル サンダー+〉のポスターが登場。宇田川町や道玄坂など16箇所に9種類のデザインが掲示されています。これは世界初公開となる今季のイメージビジュアルでファッションフォトグラファー、ティム・エルカイムが撮影したもの。今年5月、ルーシー・メイヤーの母国スイスのサンモリッツでシューティングが行われました。
雪が残る大自然や馬を絡めた、見るひとに何かを強く訴えかけるようなビジュアルは、服をクローズアップするのではなく、クリエーションの背後にある自然との結びつきを示しているように感じられます。
これらのポスターはポップアップストア期間中、4万円以上購入した方にプレゼント。用意されたのは6種類で、週により配られるビジュアルが異なるそう。無くなり次第終了なので、気になる方はお早めに。
また、買い物をするとロゴ入りの白のショッパーに入れてもらえるのも嬉しいポイントです。これは良くあるショッパーではなく、紙を加工したジャクロン素材を使用。洗濯機で洗える破れにくいつくりで、普段使いしたくなるデザインです。
〈ジル サンダー+〉の世界観を余すことなく堪能できるポップアップストアが誕生しました。ランウェーで見せるコレクションとはまた一味違う、新たなストーリーの幕開けを予感させます。
Photo_Takuroh Toyama
JIL SANDER+ SHIBUYA PARCO POP UP STORE
会期:~10月7日(水)
場所:渋谷PARCO 1階 ポップアップスペース “The window”
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
ジルサンダージャパン
電話:0120-919-256
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