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ノンネイティブ藤井隆行がこだわるMade in Japan。その美と価値に触れる香川ドライブ旅 with カローラクロス。

クルマに乗るということは、目的地への点と点を繋ぐ、ただの移動手段ではありません。風景を眺めたり、音楽やラジオを聴いたり、運転を楽しんだり。そして、今まで数多くの名車が存在したように、クルマのデザインはクリエイティビティを刺激する、唯一無二のもの。乗ってよし、眺めてよしなクルマは、クリエイターにとって新たなひらめきやものづくりのヒントも与えてくれる、特別な存在です。今回〈ノンネイティブ〉のデザイナーである藤井隆行さんが、トヨタの人気SUV『カローラクロス』のステアリングを握り向かった、香川での1日に密着しました。

PROFILE

藤井隆行
nonnative デザイナー

奈良県出身。大手セレクトショップのスタッフなどを経て、2001年に〈nonnative〉のデザイナーに就任。ワークやミリタリーウェアのデザインを基軸に、素材や縫製などの細部までこだわりながら再構築するアイテムは、従来のデザインと機能性を活かしながら快適性を高めた、大人のスタンダードとして多くのファンに支持されている。昨年の秋冬に1stシーズンを発表した〈halfTen〉のデザイン監修し、スポーツウェアの新たな価値へも挑戦中。

乗ってよし眺めてよしなクルマと、
ものづくりの本質を探しに。

トヨタ『カローラクロス』をチェック!

美しい瀬戸内海沿いのドライブルートを、滑るように走る1台のカローラクロス。ステアリングを握るのは、ファッションデザイナーとして絶大な支持を得ている藤井隆行さん。ミリタリーやワークといった普遍的なアーカイブを徹底的にリサーチし、生地や縫製、ディテールに盛り込まれた機能を抽出・再構築するブランド〈ノンネイティブ(nonnative)〉のデザイナーであり、昨年始動した〈ハーフテン(halfTen)〉のデザイン監修も行う藤井さんは、ここ数年であらためてMade in Japanの魅力を再認識していると言います。

「いまや服のデザインは、ブランドロゴを大きく見せた元気のいいデザインから、シンプルでも機能性の高い“リアルクローズ”が求められる時代になっています。ファッションシーン全体としては大きな変革期にあるわけですが、われわれ〈ノンネイティブ〉としては、これまで続けてきた“本当にいいものを時間をかけて丁寧につくる”という目線とのマッチングを確信すると同時に、あらためてMade in Japanというものづくりに対する真摯な姿勢と、その魅力を再認識する機会にもなりました」

生地、縫製、染色と、服づくりにおける大切なエレメントのヒントを求め、これまでもクルマで国内を縦横無尽に駆けめぐってきた藤井さん。現場へ足を運んで得た経験を生かし、日本のもの作りの魅力を作品としてアウトプットを続けてきた藤井さんが、デザイナーとして心に決めていることがあるそうです。

「知識を押し付けないこと。そして、掘りすぎないこと(笑)。服の背景にあるストーリーって知りたい人が知ればいいだけで、どこの工場でつくったか、どんな技術で染めたかなんて、買う人にはどうでもいいことだったりもするんですよね。要するに、かっこよければいい。クルマだってそうだと思うんです。乗っていて満足できるか、眺めていてかっこいいと思えるかが重要なわけで。だから、掘って蓄積した知識をひけらかすのなんてもってのほかですし、懐古主義的な部分は排除しないといけないと思っていて。これから訪れる場所では、理屈ではなかなか語ることのできない、素晴らしい作品やものづくりの精神が観られると大いに期待しています」

そう語る藤井さんがカローラクロスを走らせ向かうのは、ずっと訪ねてみたかったという高松市内にある家具工場。

トヨタ『カローラクロス』の魅力とは?

名家具デザイナー&建築家のプライドを感じる、
妥協なき徹底したものづくりへの姿勢。

訪れたのは、香川県高松市にある「ジョージ ナカシマ記念館」。アメリカの家具デザイナーであり、建築家のジョージ・ナカシマ氏の歴史と作品に触れられる施設で、記念館は現在同氏のブランドの家具を製作する「桜製作所」に隣接。木の持つ自然そのままの美しさを家具へと落とし込んだプロダクトは、時代に流されないデザインが大きな魅力です。天然木ならではの優しい風合いを活かしながら、ずっと触れていたくなるような優しいフォルムと質感を兼ね備えています。

「ロスのとあるカフェを訪れた際、とても素敵な佇まいの椅子と出合い、ひと目惚れしました。その椅子こそが〈ジョージ ナカシマ〉の『グラスシート』でした。そのアイテムはヴィンテージでとても高価だったんですが、銀座のショールームで現行品を見つけて、すぐに購入しました。〈ジョージ ナカシマ〉のすごさは筆舌に尽くし難いですが、ひと言で言うなら、すべてが“現行品”。作品に対してピリオドがないんですよね」

記念館を訪れた藤井さんを迎えてくれたのは、桜製作所の社長・永見宏介さん。〈ジョージ ナカシマ〉の家具を作っている工場内を特別に案内いただきながら、それぞれの作品の特徴や製造工程に取り入れている創意工夫、さらには素材を取り巻く実情について、丁寧に教えてくれました。

「ぼくたち〈ジョージ ナカシマ〉の作品作りの特徴に、つくりたいもののために木を加工するのではなく、木を見てそこからどんなデザインのものをつくることができるかを考えるという、独自の方法論が挙げられます。素材となる天然木を愛し、尊重するこの姿勢は、ほかの家具デザイナーとは一線を画しているといえるでしょう。また、家具を構築する細かなパーツへのこだわり、なかでも肌触りに対する追求も特筆すべきポイントです(永見さん)」

工場を見て回る藤井さんが目を留めたのは、代表作『グラスシートチェア』の座面に使用するいぐさのヒモ。『グラスシートチェア』の座り心地を司る重要なパーツですが、国内でつくられるいぐさのヒモは生産が減っており、いずれは消失してしまうという実情もあるそうです。


「ヒモから出ている細かなケバを、職人さんが一つひとつ手作業で切り落としているのには驚きました。それに、いぐさのヒモがなくなったら『グラスシートチェア』はつくらない、という潔い姿勢にも脱帽です」


継承され続けることの難しさと大切さ。
それこそ〈カローラ〉ブランドそのもの。

記念館を後にした藤井さんはカローラクロスへと乗り込み、海沿いのルートを流しながら瀬戸大橋方面へとドライブを再開。ジョージ・ナカシマ氏のものづくりに対する姿勢と、それを忠実に受け継ぎ再現する桜製作所の仕事を思い返しながら、あらためて感じたと話します。

「木を見て、そこからつくるものを見いだす〈ジョージ ナカシマ〉の考え方は、自分も生地ありきでどういうウェアをつくろうか、どういうデザインにしようかと考えることが多いので、同じ目的意識のようなシンパシーを感じました。そのようにものづくりをしていくと、デザインよりも使い勝手が先にくるんですよね。ブランドの地位やデザイナーの著名性に重きを置いた“作品”ではなく、使い勝手のいい“プロダクト”をつくることが大切である。そういった自分の“いいもの”への考え方は間違っていないのだと、あらためて確認することができました」

さらに、そうした“いいもの”は自ずと人々の間で継承され、そのなかでそれぞれのストーリーを纏いながら昇華していくものだとも。

「1966年に誕生したこの〈カローラ〉というブランドもそうですが、おじいちゃんが乗って、お父さんが乗って、そしてカローラクロスにいまの若者が乗る。そんな風に、歴代の〈カローラ〉に対してそれぞれが思い入れを持ち、いろいろなところへ行った想い出も積んでいるわけですよね。それって素晴らしいことだし、受け継がれていくことって、そう簡単な話ではないと思うんです」


「もちろんカローラクロスも、走行性能や広々とした車内空間、高級感があるのに手にしやすい価格という優秀な部分がしっかりとある。デザインにしても、ちゃんと“かっこいい”と思えるのに、奇抜だったりとんがりすぎたりはしていない。そのデザインの考え方には共感できますね。こういった“いいもの”じゃないと淘汰され、世代を超えて受け継がれることはありませんから」

トヨタ「カローラクロス」をもっと知りたい!

ものづくりの現場で肌で感じた本質と
nonnativeの価値が交差するいいものの基準。

そして後日、カローラクロスとの香川での体験で感じ取ったものづくりへの考え方を落とし込んだ、4月リリース予定の新作サンプルが完成したとのことで、都内のオフィスにいる藤井さんのもとへ。

「桜製作所では、継承され続けるMade in Japanの職人の技・素材を活かしたものづくりの精神に触れることができました。そしてカローラクロスからは、大衆に広く受け入れられているビッグブランドにおいて、使い勝手とかっこよさを両立した新しいプロダクトをいかに生み出すか、ということへのひとつの答えを体感することができました」

そう語る藤井さんの前には、〈ノンネイティブ〉の41番目のコレクションで制作したワークジャケットのセットアップのサンプルが。

「岡山県の中白染(なかじろぞめ)という技法で染め上げました。敢えて糸の中心にある白い部分を残して染めるため、適度なあたりも出ていい風合いに変化していきます。染色時に発生する伸縮や素材の硬さなども加味して試行錯誤して…と、こういった話を押し付けることは実はしたくなくて、やはりまずは“かっこいい”という理由で手に取って欲しい。つくり手のエゴを前に出すのは、あまりかっこよくないですからね(笑)」


語りすぎず、飾りすぎず、真摯に“いいもの”を追及することを貫く…。その姿勢こそ、〈ノンネイティブ〉が長年多くのファンから支持され続けている理由にほかならない。香川での一日は、ものづくりにおけるそのポリシーが間違っていないことを再確認できる旅であり、新たなクリエイティブへ導く道でもあったはずです。

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Sponsored by トヨタ カローラ クロス
Text: Noritatsu Nakazawa
Photo:Yozo Yoshino

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