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新レーベルの発足にグラフペーパーとのコラボも。OAMCを形作る、ルーク・メイヤーのクリエイション。

ベーシックであり、創造的であり、いつまでも追いかけたくなる憧れのブランドでもある。服好きにとって、〈OAMC〉はそんな存在。今年2月に新レーベル「RE:WORK」を始動させ、先月には衝撃作「OAMC for Graphpaper」をリリース。両者ならではのモダンなエッセンスが注ぎ込まれたそのTシャツは、わずか2分でECから姿を消したと言います。なぜ、〈OAMC〉はこうもぼくらを熱狂させるのか。一連のプロジェクトのキーマンであるルーク・メイヤーにメールインタビューを敢行し、プロダクトに込めた想いやコラボの全貌をお伺いしました。

PROFILE

ルーク・メイヤー
クリエイティブディレクター

カナダ出身。米英の大学でビジネス、ニューヨークのFITでファッションを学んだ後、2014年に〈OAMC〉をローンチ。ミリタリーやワーク、ストリート、テーラードといった多様なインスピレーションをもとに、現代の空気感をミックスさせたメンズウェアを提案している。

「〈OAMC〉は、自分自身」

5年前、パリで行われたインタビューの最後に、そんな言葉を残したルーク・メイヤー。彼がいま着たい服、興味があるもの、経験したこと…。それら一つひとつが素材に反映され、機能やデザインとなり、〈OAMC〉が形成されます。今シーズンより展開された新レーベル「RE:WORK」もまた、そうしたプロセスで誕生しました。

「『RE:WORK』は、既にある素材や服を再構築して、エキサイティングなクリエイションを展開していくプロジェクト。ファーストコレクションでは、私の服づくりに欠かせないミリタリーウェアにフォーカスしています。アップサイクルされたファブリックにミリタリーの要素を落とし込み、これまでにないシルエットを完成させる。そこには当然、環境問題を意識した『PEACEMAKER』シリーズのグラフィックも取り入れています」

持続可能なアプローチを用いた上で、新しいデザインを探求し続ける。そのストイックな姿勢こそが、〈OAMC〉を絶対的な存在へと導いているのでしょう。型にハマらないクリエイティブを生み出す裏には、日本のファッションシーンから受けた強い影響もあるそうです。

「物心ついた頃から、日本のファッションにインスパイアされてきました。日本文化に根付く美学や技法はもちろん、川久保玲や山本耀司、藤原ヒロシ、NIGO、シン(SKATETHING)、テツ(西山徹)といったクリエイターたちの存在も大きい。彼らの服が物語る通り、日本はオープンにデザインを発信できる環境が整っているように感じます」

そんな自由な表現手法に触発されたルークのクリエイションには、国内外多くのショップやブランドからラブコールが集まります。このほど初のタッグを組んだ〈グラフペーパー〉もそのひとつ。パリと東京、およそ10,000kmの距離を超えたこのコラボが実現された経緯とは?

「まったく新しいプロダクトを生み出すか、あるいは2つの強い視点を合わせる訓練になるか。私にとってのコラボレーションは、そのどちらかであることが重要です。〈グラフペーパー〉との取り組みは後者に当たります。7年前から青山のショップに〈OAMC〉の服を置いてもらっているのですが、それ以前から彼らのことは注目していました。ファッション、アート、カルチャーと深く繋がり、“東京”というアングルを通じてリアルクローズを提案している素晴らしいブランドです。

プロジェクトの発端は、『一緒にモノづくりをしたい』という〈グラフペーパー〉からのオファー。ベースは彼らの定番『S/S Oversized Tee』で進めることにしました。上質で本物志向のアイテムです。そこに“芸術性”というテーマを加え、胸元と背中にグラフィックを載せたんです」

肉厚で柔らかく、現代的なワイドシルエット。Tシャツに求めるあらゆる要素が詰め込まれた〈グラフペーパー〉の名品に、今回ならではの特別なデザインが落とし込まれた本作。グラフィックのコンセプトについて尋ねたところ、「Critical optimism」と一言。直訳すると、「過度な楽観主義」という意味なんだそう。現代社会に求められるポジティブなメッセージをアートに託し、クールに、静かに訴えかける姿勢に、〈OAMC〉らしさが滲みます。

残念なことに、このTシャツは店頭でも既にソールドアウト。2度目の手合わせが実現なるか、続報に期待しましょう。

INFORMATION

EDSTRÖM OFFICE

電話:03-6427-5901

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