〈オールデン(ALDEN)〉定番のペニーローファーがいまの気分に合うレザーをまとって登場した。
1足目はアルパイングレインカーフ。スムースレザーにも使われるカーフにエンボシング加工をした贅沢なレザーだ。
生き物である以上、外皮にはどうしたってキズやシワが生じる。鞣製における化粧(加工)はこれを隠す狙いもある。アルパイングレインカーフはすっぴんでいけるカーフにあえて化粧を施しているわけだから、業界人にいわせれば酔狂な一枚なのである。
2足目はコードバンでお馴染みの色、バーガンディで染めたドレスカーフ。コードバンに比べてマスキュリンな香りは控え目で、透き通るようなアンティークカラーのコバと相まってすっきりした印象を与える。
ペニーローファーの代名詞である甲を垂直に立ち上げたVANラスト、ロウビキした馬の尻尾の毛をひと針ひと針縫い上げたモカシンはもちろん健在。
ヘビーなコートやパンツに合わせても見劣りしない存在感がありつつ、仕上がってみれば上品さを醸し出す。いずれも絶妙なバランスだ。
N9208 PENNY LOAFER
アッパーに型押しのカーフレザーを用いた一足は、雨や汚れに強く、しなやかで足馴染みがいい。¥117,700
N1203 PENNY LOAFER
上質なドレスカーフで仕上げたこちらは、靴のエッジ(コバ)をアンティークカラーにすることで、ドレスシューズ特有の見た目の “重さ” を無くしている。¥117,700
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa