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92%の女性ランナーが”不安”に感じているんです。アディダスが、安全なランニング環境を目指す取り組みを開始。

この春、〈アディダス(adidas)〉は、 “「走りたい」だけ、あればいい。~Running needs nothing, but you~”というメッセージを掲げ、世界中の女性ランナーの“安全への懸念”に関する取り組みをスタートました。

その一環として、日本を含む世界9カ国・9,000人を対象に「ランニング中の安全」に関する実態調査が行われ、女性ランナーの実に92%が自分の安全に不安を感じていることが明らかに。なかでも、ランニング中に身体的な危害を受けることを恐れている男性ランナーは28%であったのに対し、女性ランナーでは約2倍の51%に上るなど、男性ランナーよりも女性ランナーが心身の影響に苦しめられる傾向が現れています。また、男性の62%がこういった問題を認識している一方で、その問題に対する責任が男性にあると考えている男性は18%にとどまっています。女性が安心して走ることができるようになるには、すべてのランナーが認識を深め、アライシップ(支援)について学ぶ必要があると言えるでしょう。

そのきっかけをつくるべく、〈アディダス〉は安心・安全なランニング意識啓発と支援を呼びかけるフィルム『The Ridiculous Run』を制作。女性が安心してランニングできる環境がつくれないという「おかしな(Ridiculous)」現実を描き出すことで、この環境を変えてゆくためのサポートを呼びかけます。

また、女性や少女に対する暴力の抑止に取り組む非営利団体「White Ribbon」とのパートナーシップや、〈アディダス〉のグローバルランニングコミュニティ「adidas Runners」による継続的なイニシアティブ「With Women We Run」などの活動を通じて、ランニング文化を変革し、より安全でインクルーシブなスポーツ環境の実現を目指すと言います。「With Women We Run」のランセッションは日本でも4月から開始予定で、詳細や参加方法などは「adidas Running」アプリにて後日公開されるとのことです。

取り組みの発表に際し、〈アディダス〉のウィメン グローバルコミュニケーションズ ディレクター、シーナ・ノイブラント氏は次のようにコメント。

「スポーツは平等であるべきであり、その実現には安全性が不可欠だと私たちは考えています。私たちのコミュニティと調査結果から、女性とランニングに関して最も議論の的になるトピックは安全性であることが分かりました。そして残念ながら、いまもなお女性の安全は自己責任であると考えられています。 この問題への取り組みはいわば短距離走ではなくマラソンであり、私たちのキャンペーンは一夜にして解決を見ることはありません。それでも、より多くの男性にアライ(支援者)としての役割を自覚するよう促すことができれば、私たちは進歩を、うまくいけば変革を作り出せると信じています」

ジェンダーに基づくあらゆる形の暴力や差別は、ランニングを愛する人々だけでなく、現代社会を生きるぼくたち一人ひとりの問題でもあります。この機会に、自分には何ができるかを改めて考えてみませんか?

Text_Shu Nissen

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