トレイルランニング界のレジェンド、石川弘樹さんがプロデュース大会「信越五岳トレイルランニングレース」。信越五岳と言われる長野、新潟の斑尾山、妙高山、黒姫山、戸隠山、飯縄山の独立峰を繋いだ110キロと100マイルの大会です。
9月16日〜18日に開催された2023年大会にはフイナム ランニング クラブ♡からは副部長の山本（110キロ）と中嶋友里ちゃん（100マイル）が参戦。そして、2人の足元をささえてくれたのは、トレイルもロードもふかふかクッションが持ち味で、厚底シューズの代名詞的ブランド〈ホカ〉です。
ロングディスタンスのトレイルでは圧倒的な支持を得ている〈ホカ〉。今年の「信越五岳」でもたくさんの選手が履いていました。そこで、〈ホカ〉のトレイルランニングシューズの魅力は何なのか？ 2人に聞いてみました。
林道と「スティンソン 7」の相性はやはり抜群でした（山本）
山本：昨年の信越五岳では〈ホカ〉のトップモデルでカーボンプレート入りの「テクトンX」を履いたのですが、ぼくのレベルでロングディスタンスを走るにはオーバースペックな部分がありました。そこで、今年は自分の走力に合ったモデルを使いたいと思って、ソールが一番厚く、クッションがモリモリ系の「スティンソン 7」を選びました。
このシューズはもちろん〈ホカ〉の特徴であるクッションの柔らかさと反発の心地良さ、それに加えてソールのロッカー形状で自然に前に進んでいく感覚も得られます。
信越五岳は林道が多いので、マックスクッション×ワイドボディの「スティンソン 7」に本当に合っていると思いました。 ぼく自身、林道はとくに好きではないのですが「スティンソン 7」を履くと林道が楽しく走れそうです（笑）
一番気持ちがいいのは、やはり下りですね。クッション性がすごいのに加えて、ヒールから着地するとロッカーが効いて脚がグルングルン回ってくれ、勝手に前に進んでくれる感じです。シューズの性能をうまく利用してその上に体が乗っているような感覚を得られれば、力を使わずに楽に気持ちよく走ることができます。
以前のモデルに比べると、ラグ形状が変更されてグリップがかなり効くようになったのも嬉しい点です。大雨が降ってぬかるんだ路面でもなんとか進むことができました。
天候が崩れたのでグリップ性能が高い「マファテスピード ４」で走り切りました（中嶋）
中嶋：信越五岳は林道やロードを走ることが多いので〈ホカ〉の「チャレンジャー 7」は向いていると思いました。また、「マファテ スピード ４」は天候が悪化した場合も含めてどんな路面でも頼りになると言う点で候補にしていました。
そこで、序盤は「マファテ スピード ４」でガツガツ走って、後半に疲れてきたら「チャレンジャー 7」に変えることを視野に入れて準備していました。結局、レース当日は後半に天候が悪化したので、用意していた「チャレンジャー 7」は履かずに「マファテ スピード ４」ですべて走りました。
「マファテ スピード ４」は前足部がガッチリと路面を噛んでくれて悪条件に強いのが魅力ですね。岩場と根と泥が混ざりあった下りでも、しっかりと路面を掴んでくれる感覚があったので、へっぴり腰になることもなく安心して通過できました。足首まで埋まるようなぬかるみも怖くなかったです。どんな条件でも安心感があるので積極的に走ることができました。
また、前モデル（マファテ スピード 3）と比べるとラグ形状が変更されたおかげで、ロードや砂利道でも違和感なく走れたのも良かった点です。
ホカはウルトラトレイルに適したモデルが目白押し！
〈ホカ〉の魅力といえば抜群のクッション性やロッカーによる推進力、しっかりしたグリップなどが挙げられますが、それだけではありません。ウルトラトレイルに対応できるモデルが豊富にあること。つまりコースの特性や天候、自分の走り方にマッチしたシューズを選べるということも大きなメリットです。
例えば「信越五岳」は林道などの走れるコースが多いので「スティンソン 7」や「チャレンジャー 7」が候補にあがります。しかし、天候が崩れてマッディな路面になるなら、ハイグリップな「マファテ スピード ４」や「スピードゴート 5」といった具合。
厚底系でトレイルランニングシューズでのこれだけの選択肢があるブランドは〈ホカ〉以外ではないでしょう！ もちろん、アスリート向けのカーボンプレート入りやソールが薄めのシューズもあるので、まさに選び放題。圧倒的なシェアがあるのも納得ですね！
Photo & Text_Tatsuo Takahashi
