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連載「憧れの逸品」No.345 半世紀経てなお輝く鐙を利かせたエルメスの帽子。

「エトリエ」はフランソワーズ・ドゥ・ラ・ペリエールが最初に手がけたカレのデザイン。1964年に誕生した。

〈エルメス(HERMÈS)〉にとって欠かせないデザイナーであるペリエールが俎上に載せたのは往年の鐙(あぶみ)だ。花や星、伝説的な動物をモチーフにした、それらを鎧と共に散りばめ、リボンをあしらった。“エトリエ(étriers)” はフランス語で鐙の意となる。

今シーズン、この「エトリエ」を用いた帽子が誕生した。

ひとつは「ネヴァダ」、もうひとつは「フレッド・エトリエ」。前者はいわゆるキャップ・タイプで、カットと組合せにより一点一点パターンが異なる(!)というユニークピース。スナップボタンには艶やかな光沢を放つ「クルー・ド・セル」が使われている。後者はバケットハットをベースとしたデザインで、表が「エトリエ」、裏が無地のリバーシブル仕様だ。

素材はいずれもナイロン80%、エラスタン20%で構成されるトワロヴァン。そのかぶり心地はどこまでも軽やかで、優しく包み込んでくれる。

2024年春夏メンズプレタポルテコレクションのランウェイでは「エトリエ」をまとったシルク素材のシャツが登場している。


「エトリエ」のデザインが際立つキャップ「ネヴァダ」は後ろに付くスナップボタンでサイズを調整できる。¥89,100


外側に「エトリエ」を使ったバケットハット「フレッド・エトリエ」は内側が白の無地。リバーシブル仕様のつくりになっている。¥89,100

Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

INFORMATION

エルメスジャポン

電話:03-3569-3300
オフィシャルサイト

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