1月9日(木)より、写真家・蓮井元彦さんの写真展「650」が開催されます。場所は、新御徒町のギャラリー「229GALLERY」にて。
本展示は、これまでに蓮井さんが発表した3作品のシリーズ「VIATOR/SWELL」「TOKYO」「AFTER ALL」で構成されていて、スライドショー形式で展示されます。
そして「650」というタイトルは、蓮井さんの母親が余命宣告を受けてから、彼女が亡くなるまでの日数を表しています。その650日は、蓮井さんにとって忘れることのできない時間だった一方で、混沌と生きていくなかでのひとつの出来事に過ぎなかったのかもしれない、と感じたそう。
そんなさまざまな思いを抱えてつくりあげた本展、ぜひ自らの人生にも投影させながらご覧ください。
最後にステートメントをどうぞ。
650日の日々。
それは色彩を失った日々でもあった。
この先僕は色彩を取り戻す旅に出ようと思います。
チャコールの軌跡と濃淡のみで描かれたかのような世界を後に。
真白な無地のキャンバスの上、色彩豊かな世界を描くんだ。
でもその前に、650日の世界をここに置いておきます。
これは本当の僕の姿。本当と言うか、自分の感情の表出だって事は確かかな。
だけど何が本当で何が嘘かなんてわかんないね。
だって自分の姿って自分では見れないでしょう?感情だってすぐ消えてしまうでしょう?
自分が思ってる自分の姿なんてきっと嘘。その感情だって本物?
だからきっとそんな事はどうだっていいよ。
僕が本当に関心があるのは絵を描きたいっていうことだけ。
絵というのは写真のことだけれど。
自分の絵を描きたい。絵が好きなんです。
それだけの理由じゃ足りないですか?
650─ただの数字。
そう、それはただの数字。
蓮井元彦写真展「650」
会期:1月9日(木)〜1月20日(月)
開場時間:12:00〜19:00(平日)、12:00~20:00(土日祝)※最終日は18時クローズ
会場:229GALLERY
住所:東京都台東区台東4-24-2
入場料:併設カフェにて1ドリンクオーダー制
蓮井元彦
写真家。1983年 山形県生まれ、東京都出身。2003年渡英、Central Saint Martins Art and Design にてファウンデーションコースを履修した後、London College of Communicationにて写真を専攻。卒業後、2007年帰国。以降、東京を拠点に活動する。主な写真集に『写真はこころ』(Printed Union)、『for tomorrow』(Libro Arte)、『VIATOR / SWELL』(Libro Arte)の他、アーティストブック『つづいてゆくものの中で』(私家版)、『アフターオール』(私家版)を出版する。
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