ヴィンテージスニーカーの危機？ - クリちゃんがイクッ。（栗原道彦）

'85 NIKE DUNK ORIGINAL "GREY X RED" DEAD STOCK
￥13,440

70's CONVERSE CHUCK TAYLOR OX "GOLD" MINT CONDITION
￥13,440

70's CONVERSE COACH OX "BLACK" GOOD CONDITION
￥10,290

とうとうヴィンテージスニーカーの価格崩壊が始まりました。。。
っていうのは冗談で、やはりこの値段だと何かしらの問題がある訳です。

＜'85 NIKE DUNK ORIGINAL DEAD STOCK, SIZE: 15, ￥13,440＞SOLD
ハイ。サイズ「１５」とかなりの巨大サイズです。日本人でこのサイズを実際に履ける方はまずいないと思いますが、お部屋のディスプレイにいかがでしょうか。

＜70's CONVERSE CHUCK TAYLOR OX, SIZE: 5 1/2, ￥13,440＞SOLD
コチラは「5 1/2」と女の子サイズです。ただし状態は新品から２，３回くらいしか履いていないと思われるミント・コンディション。
ちなみに左足アウトソールに書かれているスリフトプライスは、僕の買い値ではありませんので悪しからず。

＜70's CONVERSE COACH OX, SIZE: 6, ￥10,290＞SOLD
コチラも「6」と、同じくレディース向けのサイズです。
上のチャックほどではありませんがコンディションもかなり良く、なんだかんだ一番人気＆履きやすいブラックです。

とまあ、今回ご紹介した３足は全てサイズに問題アリのリーズナブルプライスですが、ここ数年のブーツ、革靴ブームに押され、ヴィンテージスニーカー軍団、非常に苦戦しております。
ただ流行ったら流行ったで数を仕入れられるかと言われればモチロンそんなこともないので、今くらいの「ホントに好きな人が昔よりお手頃な値段で買える」現状のほうがお客さん的にも良いのかもしれません。

それにヴィンテージのスニーカーを探して集めているディーラー、１０数年前に比べたら相当数の人間が辞めてしまっているんですよね。

思い返せば、それこそ９５年頃なんてたかだか１０年くらい前に発売されたジョーダン１st、ダンク、ターミネーターetc...のナイキバッシュが数百ドル＆アップで、あればあるだけ売れたわけですからね。そりゃあ皆、必死に探すはずです。
９０年代後半以降もアニマル系のバッシュやスーパースター、キャンパスetc...のフランス製バッシュ、その後もチャックやジャックスター、ワンスターなどの高騰など、ヴィンテージスニーカーのマーケットではいつも何かしらの流行がありました。
それが只今は２０１０年。この１５年以内に発売されたモデルで、当時の定価以上で売れるユーズドのスニーカーなんてアメリカ製のヴァンズ、コンバースくらいで、それらもほとんど履きつぶされてて残ってない状態。
さらにナイキ、アディダス、プーマら辺のブランドで言ったら、９０年代中頃以降に出たモデルでプレミアが付いているモノなど皆無に等しい訳です。

僕は今でも何人かのディーラーにお願いしてヴィンテージスニーカーを集めてもらっている訳ですが、何故に上記のような現状で彼らがヴィンテージスニーカーを集められるかというと、ほとんどの連中は、あくまで「本業の副産物」として古いモノを拾うことが出来ているだけなんです。

というのも、彼らの本業はきれいなユーズドのスニーカー（サッカースパイクなど競技用モデルも含む。）を集め、メキシコで新品が買えない貧しい人たち、もしくはジョーダンシリーズなど人気のモデルを安く買いたい人たちに売るビジネスがメイン。
彼らは普段メキシコに住んでいて、現地で集めているユーズドの靴の中から日本人マーケットに合ったスニーカー、ブーツをLAに売りに持ってきて、そのついでにメキシカンマーケット用のスニーカーをLAで買付けし、メキシコに帰ってまたソレを売るというスタイルなんですね。

とまあ、モノはなくなっていく一方で、昔より値段が上がっているモノがほとんどない現状。なかなか厳しいシチュエーションですが、僕も向こうで見つけられる限りは頑張って探して来ようと思っています。ハイ。

今週は洗い上がりのスニーカーを色々と店頭出していく予定ですので、お好きな方は是非、見に来てみてください。