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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日の1足

2012.11.09

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GT2000.jpg

ほぼ毎日走るようになったのは2007年の11月なので、今年で5年が経過しました。その間に数え切れないほどのランニングシューズを履いてきましたが、この日のブログでも紹介している最初に履いたアシックス GT2130 NEW YORKのトータルバランスの高さは今でも忘れられず、歴代着用シューズのなかでも屈指のレベルにあります。それが証拠にかかとのライニングが擦り切れるほど頻繁に履いたり、たまに箱から取り出して履いてみても設計の古さは全く感じませんでした。その後GT2130 NEW YORKのブラックカラー、後継モデルのGT2150 NEW YORKも購入しましたが、自分の走力が向上するに従い、自分が注目するのはアシックスでいえばスカイセンサーブリーズやDS TRAINERといった上級モデルへと移っていき、最近ではGT2100 NEWYORKシリーズのことはすっかり忘れていました。

そんなGT2100 NEWYORKシリーズが今シーズンフルモデルチェンジし、GT2000 NEWYORKが誕生しました。前モデルは全世界で最も販売足数の多いランニングシューズに君臨したGT2170 NEWYORKなんで、従来のパターンならモデル名はGT2180 NEWYORKになりそうなところですが、実際に履いてみると、その理由がすぐに分かりました。今回のモデルチェンジは変化が大きく、マイナーチェンジという範疇に収まらないほど。「足の高い保護性とサポート性」が同シリーズの最も大きな特徴だったのですが、今回のGT2000 NEWYORKでは軽量性もアップし、従来モデルよりも明らかに走行性能が向上していますね。実際に走り始めると、軽快なストライドをサポートしてくれるとともに「もっと速く走りたい!」といった潜在意識が呼び起こされます。この感覚は今までの同シリーズにはなかったもの。従来モデルが分かりやすいサポート性能を重視していたなら、今回のモデルは自然なサポート感を追求している気がします。このスペックなら中級ランナーも納得できるはずで、自分にとっては次回のフルマラソン着用予定シューズの筆頭に躍り出ることになりました。


GUATEMARA.jpg

このシューズを本格的にテストしたのはニューヨークのセントラルパークにおいて。「都会のオアシス」という言葉がピッタリの適度なアップダウンもある最高のランニングコース。今回のニューヨーク滞在は「ニューヨークシティマラソン」の取材のためだったのですが、ハリケーン サンディによる被害のために残念ながら中止に。本来マラソンが開催されるはずだった日に、希望するランナーがセントラルパークを走るイベントが行われましたが、参加したランナーの多くの表情は明るく、「来年もまた走りに来るよ!」といった前向きなコメントが多く聞かれました。写真のグアテマラから来たランナーたちの笑顔は特に素敵で、「楽しいから走る」という自分自身がランニングを始めた当初のマインドを思い起こさせてくれました。最近は「記録」のこととか考えすぎて、楽しんで走ることを忘れていた気がするので。できることなら来年は「ニューヨークシティマラソン」にエントリーして、ニューヨークの街を楽しんで走りたいと思います。

最後にハリケーン サンディにより亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

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