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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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ロクな食べ物

2006.07.21

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連日天気のことを書くのもどうかと思うが、まだ梅雨(?)は続きそうだ。これから一週間、関東はぐずついた天気が続くと予報は伝えている。関東はマシは方で、長野の被害は凄まじい。土石流の爪痕をテレビなどでレポートしているが、自然の破壊力に対し、人間は無力だ。これ以上、犠牲が出ないように危ないところにいらっしゃる方々は早めの非難をしてください。


ところでこのところやたらめったら忙しいのでロクな食物を口にしていない。昼夜ともコンビニで何か買って済ませているような状態だ。夜の打合せなどもファミレスだし、撮影の合間のクイックランチもこれまたファミレス。よく考えてみると「工場で作られた食物」しか食っていない状況だ。体中が薬品に蝕まれていく。うーむ。


食物というものは、「工場」ではなく「厨房」で作られたものしか口にしないという取り決めを以前決意した。しかしそんなことは、なし崩し的に崩れている。もう数年前になるが、食品の裏側—みんな大好きな食品添加物を書いた安部司さんを福岡に訪ねたことがある。もちろん添加物についての取材だ。彼の存在は「暮らしの手帖」で知った。


氏曰く、日本人は蛋白加水分解物によって味覚がおかしくなっているという。これはポテトチップスのあの後を引くうま味の成分だ。かっ○えびせんの後味もこれだ。安い居酒屋チェーンの料理にも使われている化学調味料もそうだ。化学調味料というからには、食品ではない。化学物質なのである。安部さんはいたずらっぽく、豆腐の絞りかすにサンポールをかけたようなもの、とこの物質の本質を語っていたが、それ以来基本的にそれらの食品を口にするのを避けていた。


また着色料の裏側や、加工食品(ソーセージ、ハム、かまぼこ、漬け物など)についての恐るべき話を聞かせてもらった。これらの話を聞いたら、どんな親でも子供にそんなものを与えられなくなるほどショッキングである。まあ、それ以上の詳しい話に興味があるなら氏の本を買ってくれ。


もちろんコンビニの弁当についての話も衝撃的であった。ファミレスの話もだ。そんな話を聞き理解しつつも、他に選択肢が面倒なのでついつい手近で済ませてしまうのだ。大体、一日放置しておいて腐らない食べ物は、本来の食品ではない。薬まみれのエサである。わかってはいるのだが。


蛇足であるが、映画スーパーサイズミーを監督したモーガン・スパーロック 氏の著書食べるな危険!!ファストフードがあなたをスーパーサイズ化するにマクドナルドのハンバーガーを本棚にずっと放置して、それを観察するくだりがある。もうずいぶん前に読んだので細かい日数は忘れたが、数週間置いておいても原型は崩れず、ずっとそのままの状態だったと記述されていたと思う。そう、腐らないのだ。


そんな食品、ではない物質を我々は日常口にしているのだ。

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