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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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歴史的建造物

2007.07.11

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 高校時代を広島で過ごした。学校の寄宿舎に入れられ、いわゆる寮生活というものを経験した。男子の思春期というのは、画に描いたようなバカな時期で、考える事といったらあれしかない。つまり花鳥風月なんてまったくもって興味のない時期だ。
しかしまあそれなりにデートとかそういうことをする。高校生なので映画に行ったり、公園にいったり、なるべく費用のかからない遊びをするわけだ。
で、宮島である。日本三景にもユネスコの世界遺産にも選定されている世界に冠たる文化遺産だ。本州側からこの島に渡るところののど元に遊園地があった。数えるほどしか行っていないのだが、遊園地という言葉からはいつもこの遊園地を連想してしまう。思春期の印象が残す陰影は濃い。
ずいぶん前になくなったというニュースを聞いた時、ちょっと淋しい気持ちになった。
その遊園地に行くついでに厳島神社にも何度か参拝した。参拝というかただぼーっと観光気分で訪れただけであるが。
当時は歴史的な背景も知らなかったのだが、大人になりまあいろんな小説などを読むうちにこのお宮の価値というかポジショニングというものがぼんやり分かってくる。するとまた行きたくなる。
数年前、高校の同窓会があり数十年ぶりに広島に行ったのだが、宮島には足を伸ばす時間がなく、平和公園の原爆記念館を訪ねた。やはりバカな時代とすこしマシになった大人な自分とでは対象は同じでも受け取るものがまったく違うなという実証を得た。でやはり今度は宮島だなと思うのであった。
そんな宮島であるが、過去にかなりな台風被害を被っている。最近だけでも99年と04年。確か99年の台風は社殿に大きな被害が出た。テレビの画像では正直神社が倒壊したと思い、ちょっとしたショックを受けた覚えがある。
しかしその都度、このお宮は改修を施し、しなやかに復興している。なんだか「ガンバレ宮島」とか言いたくなる。
自然の猛威は人智を超えている。人間の営みなど、圧倒的な力の下では儚いものだ。それでも何百年も自然に立ち向かっている姿を見ると応援したくなるではないか。
京都の二条城の本丸御殿4棟のうち、2棟が震度6強以上の自信で倒壊の恐れがあるという調査結果が報告されたそうだ。こうした歴史的建造物に耐震偽装問題はないと思うが、強度が足らないのは事実らしい。しかし中世の建造物が今日まで保ったのだからこの先も大丈夫ではないかとおもうぼくはただの素人である。“取り返しのつかなくなる前に取り返しとけ”と訳の分からないフレーズを思いだし、問題は芽の内に摘んでおかなくてはならないのだなと思う。話は違うがニューヨークに行くたびにここに地震が来たら終わるね、なんて話を良くする。結論はニューヨークは岩盤の上にあるので地震は来ない。過去にも例がない。香港もそうだ。なんてことになる。真偽は定かではないが、大体の人が同じようなことを口にする。
脱線したが二条城だ。古くは足利義輝、最近では大政奉還が行われた由緒ある建物だ。なんかうまい方法で、補強などをして公開の再開を望む。


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