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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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楽園

2007.09.10

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 先週の土曜日、台風一過の砧公園をジョギング。公園内はどこもかしこも影響で小さな枝や落ち葉が錯乱状態。やる気なさそうな公園管理のおじさん達がそれらを掃除していた。
台風後の戻り夏の陽気のせいでピッチは全然上がらず。だらだらのLSD(ロングスローディスタンス)走1時間あまり。
シャワーを浴びて宮部みゆきの新刊「楽園」上下を読む。
これは6年前に刊行された彼女の「模倣犯」に続く物語。物語上では9年の歳月が経っている。すでに「模倣犯」ってどんなだっけ? と記憶を頼りに読み進んでいったのだが、まったく思い出せず。それでもリズムがいいのでぐいぐい先に進む。日が落ちるのも食事をするのも忘れて物語に没頭する。
最近ヘタな翻訳の人文関係書籍ばかり読んでいたものだから、あまりのなめらかな文章についつい引き込まれる。いやあ面白かった。
しかし読了感がいまいち。ひとつだけ謎が残った。
荻谷等くんの書いた例の山荘の絵だけど、等くんはこの情景を誰の心から読み取ったのか? それが謎のままだ。おれの読み飛ばし? いやそんなことはないだろう。ドンペリのくだりに関する謎だ。どうにもすっきりしない。エピローグあたりで解決すると思って読み進めていったのに。
誰か知っている方がいたら教えてください。
これから読む人は「模倣犯」をあらかじめ読んでおいた方が面白いと思います。すでに読んでいてどんなだったかなという方もナナメに読み返してからの方がより面白いと思います。
しかしこの物語、ラストになると主要な登場人物の性格がずいぶん変わったような印象を受けたんですがどうなのでしょう? 誠子さんとか敏子さんとか。まあいいですが。

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