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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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恵方巻き

2010.02.03

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 ぼくは岡山の倉敷で生まれ、そこで育ちその後広島、一瞬京都そして東京と移り住んできた。すでにこっちにきて過ごしている季節の方が長いけど、多感な十代は関西以西で暮らしていた。テレビ文化は関西系の番組に親しんだし、いまでも熱心な阪神ファン。いまだに関西とそれ以外の方言もしゃべられる。

 それなのにこれまでに恵方巻きを食べたことがない。これは大阪だかの一地方の風習ということはつい数年前に聞いたことで、それまではまったく知らなかった。そんな習慣がどこかのキャンペーンの力を借りて猛威を奮っているこの数年、冷ややかに動向を伺っているだけ。

 何年か前、行きつけのお寿司屋さんでも恵方巻き勧められたが、断ったこともある。そんなもん食べたら、それだけでお腹いっぱいになってしまう。

 しかしなんでこんなに大ブームになったんだろう。広告代理店の力ってすごい。

 先日、ツイッターのTLをブラウズしていたら、ハイボールがブームになったかというドキュメンタリーをやっていたということを知った。ハイボールがブーム自体知らなかったけど、コンビニでも売っていることを知っている。

 というのも去年の夏頃だったか、うちの営業が某酒造メーカーさんへ出稿のお願いだったが、依頼だったかをされた時、ハイボールをブームにできる提案を持ってきてくれといわれたらしい。ハイボールを飲むのがオシャレだ、トレンドだという時代の雰囲気を醸成してくれということである。これは我々のようないちコンテンツプロバイダーだけへの依頼ではなく、すべての媒体への依頼だったと思う。それが先の放送で完全コンプリート。確かNHKだったと思う。なるほど、ブームは人工的に簡単にコントロールできるののである。

 恵方巻きは、それよりももう少し民間での盛り上がりが先だったような気がする。そこへ企業がどっと流れ込んできた。そういう意味では、まだ健全な気がする。

 今日はお寿司屋さん、てんやわんやだろう。商売が繁盛するのはとてもいいことだけど、ぼくはこれまでの習慣ではなかったのでたぶん食べない。年越しそばくらい生活に密着すれば、食べるかもしれないけど。

Comment: 1

すでに大衆は消滅し、分衆の時代。
流行の定義が広がった(狭まった?)感がありますよね。
マスコミがお金をかけて「ハイボール流行ってるよ」
と直截的に発信すれば “流行ってることになってしまう”
なんかお手軽な時代という気がします。
80年代までの流行仕掛人たちの仕事はもっと凝っていたし、
クリエイティブだったと思ったり…。
恵方巻は僕も食べません。
ハイボールは元々好きなので、時代が俺にやっと追いついたw


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