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足の遅い者
2010.04.22
なんか「ゆとり教育」なるものが来年から無くなるらしい。というか「ゆとり」以前の状態まではいかないまでもすこし難しくなるそうだ。
こういうニュースを聞くとやりきれなくなる。それまで何年間か「ゆとり」教育を受けた世代に対し、ぼくら大人は申し訳なくなる。政治家でもないけど、すいません、と謝りたくなる。
彼らから平等に高等教育を習う機会を日本国が奪ったのである。
なんで「ゆとり教育」が始まったのかは、ぼくは知らない。たぶん複合的な問題がからみ合った挙句の政治的決定だったんだと思う。「ゆとり」以前は、受験競争が社会問題とされ、それから脱落した者の自殺者なども少なくなかった。そういう詰め込み式教育に対し、社会(この場合マスコミ)がノーと言っていたんだよね。
たぶんその反動だと思う。でも「ゆとり」が始まった当時から言われていたのだけど、その振り幅が広すぎたんじゃないのかな。それまでの教育が右メーターいっぱいとしたら、「ゆとり」は左メーターいっぱいに振れてしまった。その振り幅をまた元に戻そうとしている。それは子どもたちの学力が諸外国に比べ相対的に落ちたからのようだ。
なんか一本筋の通った、100年先を見通せる政治ってできないのかな。あっちでキョロキョロ、こっちでキョロキョロしているようにしか見えない。
ぼくなんて通っていた学校がある種特殊だったので、「ゆとり教育」的な教育を受けてきた。それはそれで良かったと思うし、後悔もしてないし、親を恨んでもいない。今日の自分があるのは、学校で学んだことも確実に影響しているから。
自分の子供もある種特殊な学校に入れている。これぞ元祖「ゆとり教育」という学校である。 「ゆとり」の学園と、公教育としての高度な教育という選択肢があればいいのにと思う。難しいのは承知の上だが。
スポーツでは足の速い者に合わせてトレーニングをする。足の遅い者に合わせると訓練にならない。政治やルールは、足の遅い者に合わせるしかないのけど。
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