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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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うなぎ食べたい

2010.07.26

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 土用の丑の日。この日は日本全国的にうなぎを食べる日と制定されている。ぼくが小さい頃にはいまほど騒ぎは大きくなかったような気がする。こういうのってバレンタインしかり、恵方巻きしかり、経済の規模とは関係なく、年々大きくなってきているような気がする。

 平賀源内が源流とされるこの慣習であるが、実は土用の丑の日そのタイミングでうなぎを食べたことはほんの数回。人生40数年。何度も機会のあった丑の日であるが、そのほとんどをうなぎ以外のもので済ませている。しかもうなぎって夏に食べるものという意識になっているが、いつも季節を外して食べているような気がする。

 大体、うなぎ屋さんに行く機会が少ない。一杯やりながらちょびちょびつまむ食性のある自分として、うなぎ屋さんはちょっとそう、もの足らないのである。もちろんうなぎ屋さんにはうなぎ屋さんのちゃんとしたおつまみはあるのは知っている。そうした本当の楽しみをご存じの方からしたら、まったく世間知らずの偏狭なバカなやつです。あくまで個人的見解なので許してやってください。

 そういうわけで数年に一度くらいの頻度でしかお店にいかない。そうなるとうな重を目にする機会というのはぐっと限られてくる。スーパーや牛丼チェーン店、ファミレスでも一時の中国産うなぎのニュース以来、まったく口にしなくなった。

 ほんとうにまれに、口にするのはスタジオでの撮影時だ。大概スタジオではぼくらに選択権はない。カメラマンさんやスタイリストさん、モデルさんなどの方たちが気持ちよく仕事をやってもらえるようにしているので、選択権は主に彼らだ。そんな彼らのリクエストがあるときだけ。

 しかし今年になって一度、どうしても突然無性にゲリラ的にうなぎが食べたくなったことがあって、家の近くの評判のお店に食べに行ったことがある。ちなみにいまの地区には14年くらい住んでいるのだが、そのお店はこれで2度目。上野毛にも4年ほどいたことはあるが、「神田きくかわ」にも数回しか行ってない。

 こう書くとうなぎがあまり好きではないと思われるかも知れないが、実は結構好きなのだ。難しいヤツですみません。

 うなぎというと名店はいろいろあるが、なぜか最初にぼくの頭に浮かぶのが野田岩である。東麻布に本店があり、デパートや果てはパリのサントノーレにも支店がある。

 今日たまたまその野田岩の話題をツイッター上のタイムラインで発見。そこには野田岩本店、土用の丑の日は定休日ということらしい。

 年に何度もない最高のかき入れ時である。一体どういうことなのか。

 ツイッター上では、いつもうなぎで儲けさせて貰ってるんで土用の日は供養のために休む、とある。しかしネットを検索してみるとこんなが。

 文末をここで引用。

ところが野田岩のような老舗の場合は、この土用の丑の日は、巷で大量の鰻が消費されるため天然物の良品が品薄状態となる。それで味が 落ちてしまっては、老舗としての沽券(こけん)にかかわる、というので、この日は逆に休みになったとも言われている。まさに江戸職人の心意気を示す逸話か もしれない。
*参考:本山萩舟著「飲食事典」平凡社(1958年刊)

 ちなみに今日がお休みなのかどうかは、未確認。本来なら確認してこうして記事にしろということなんだが、ブログなのでそこのところは大目に見てね。

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