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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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市井の民の勝利

2012.06.26

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 特段生レバー好きというわけではないが、知人友人の中には大ファンという人も少なくない。ぼくはむしろ生センの方が好きなので7月から始まる生レバー提供禁止令に過敏に反応しないのだけれど、愛好家にとっては大変な事件である。ユッケなどに使う赤身は精肉店やスーパーでの買う事ができるが、生で食べられるほど新鮮なレバーとなると売っているお店も限られるので、一般の人々がほぼ生レバを食べられる可能性は断たれたかと思っていた。

 しかし週末、ある焼肉店にいったところ、メニューに「牛レバ刺し焼」なるものがあった。うーむ。さすがである。生で食べられるほど新鮮なレバーを焼いて食べてくださいということだろう。しかし限りなく生に近い状態からウェルダンに至るまで、裁量は食べる側にある。

 有史以来、様々な文化が専制者の思いつきや身勝手で破壊されてきた。しかしそれらを大切に守ってきたのが知恵のある市井の民たちであった。今日の様々な文化の開花はそんな市井の人々の勝利である。

 そんなことを思いながら、生レバではなく、生セン+酢みそをビールで流し込んだ夏の宵であった。

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