ピッティ報告-その１ - 代官山通信（蔡 俊行）

　ご無沙汰です。フィレンツェから投稿するかもといってまったくできませんでした。さほど忙しかったわけでもないのに。いずれにせよ無事戻ってきたのでまずは報告まで。

　さて。ピッティ・ウオモです。以前にも書いたけど今回初めてこのショーに行ってきました。フィレンツェ駅から歩いて5分ほどのバッソ要塞の中をメイン会場とする比較的規模の大きなメンズファッション展示会です。各国大小様々のショーを見てきた自分にとっていわば最後の未踏峰岳といったところ。この度は＜ホワイトマウンテニアリング＞がこのピッティから正式に招待ブランドとして招かれたので各方面への挨拶と物見遊山的好奇心で参ったわけであります。

　フィレンツェまで日本からの直行便は出ていません。日本からイタリアの都市への直行便はミラノかローマのみ。しかも日本のキャリアはイタリア線を廃止していますから、好むと好まざるとに関わらず選択できるのはアリタリア航空しかありません。あるいは、他のヨーロッパの都市を選択するかです。ぼくはスターアライアンスに囲われている忠実な犬のようなメンバーなので、全日空を選び、しかも溜りに溜まったマイルを使って無料航空券で渡航しました。

　しかし今回、最終目的地はフィレンツェであるものの、中継地はミラノです。今回のショーをミラノのとある会社がオーガナイズしてくれたため、事前にそこへ赴き挨拶するのが目的です。そのタイミングでは先発隊のスタッフもミラノに滞在中で、合流後列車でフィレンツェへという計画です。

　そして今回ミラノへ行く目的がもうひとつありました（これはまだ公にできない情報なので現時点では伏せざるを得ませんが、いずれお知らせします。結構インパクトのあるニュースです）。この用事が帰国前日ということなので航空券はミラノ往復ということになりました。

　フランクフルト経由でルフトハンザに乗り換えミラノに行くというのが、航空会社アライアンス的に無料で行ける選択ですが、フランクフルト行きの席は満席。次にミュンヘン経由を進められましたが些細な理由からそれを退け、パリ経由としました。パリからはスターアライアンス系の飛行機はミラノに飛んでないので仕方なくこの間は有料のエアフランス利用です。

　パリ、シャルル・ド・ゴール空港はロストバゲッジの悪名高いこととたった4泊ということで荷物は機内持ち込み１個。イタリア国内の移動等もあるので荷物は最低限というか下着とシャツと靴下と洗面道具だけ。スムーズに乗り継ぎを終え、ミラノのホテルに着いたのが、午後8時前。荷物を解き、さて夕食でもと言う前にメールをチェックしたところ、スタッフから翌日の挨拶を兼ねたミーティングはキャンセルになったと連絡がありました。先方社長がまだロンドンオフィスにおり、そのままフィレンツェ会場入りするということです。

　悪い予感です。ここはイタリア。すっかり忘れていました。彼らは実直なアジア人と違うラテン気質な人々でした。

（つづく。長文なので）