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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Border or bother or both?

2010.04.30

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世の中には自分で常識や当たり前と思っていることが一切通じない、まったく理不尽な事がまかり通ってしまう事があります。

もちろんそれは個人という枠だけではなく、身近なところでは友達やサークル、会社や地域だったり...どんなに説明したり正そうとしても梨の礫なんてしょっちゅう。

もっとも、あくまでそれは「こちら側」の話であって、「むこう」からすれば違った常識と正論が存在するわけで。

だから、別に気に入らないのであれば付き合わないのも自由だし、あまりにも酷いような引っ越すなり違う会社に行くのも選択肢のひとつ。

でもそれが国家単位で行われているとなれば、その憤りたるや尋常なものではないはず。ましてやそこに選択の自由がないのであれば...


正直、映画としてこの作品を捉えた場合、個人的には特に響くものはありませんでした。

何故なら「酷い」とか「可哀相」と思う、もしくは思わせる部分は作品としてではなく、実際に北朝鮮で起きている(であろう)事だから。映画ならばそれをどう伝えるか、表現するかという部分があってこそだと思うわけで...

もう1つはキーパーソンの3人が綺麗すぎるのも、感情移入を阻んだ要因かもしれません。

☆☆☆☆☆

ただ若い人たちには、是非この映画を観てもらいたいと思うわけです。

アメリカをはじめとする大国が、よってたかって説得しても変わろうとしないものを我々の力で...という意味ではありません。もちろんその気が起きるのであればそうすればいい。

ただ皆さんが、いま、まさにこの瞬間に何らかの方法でインターネットにアクセスして、好きな情報や画像に動画を見られることが、どれだけ幸せな事なのかを実感して欲しいと思ったからです。

携帯でボタンを2つ押せば、いつでも大好きなあの人、大切な家族の声が聞ける事を実感して欲しいと思ったのです。

もちろん、観るも観ないも自由。ネットをやり過ぎる日もあれば、まったくしない日もあるでしょう。そして週末は携帯を切って自分の時間を尊重するのも大いに結構。

ただ、皆さんにはそれを「選択する」という「自由」がある。
「自分の勝手だろ?」って思える権利があるという幸せを実感できる映画である事は間違いありません。

知りたくても知れない、その術もない。
ここでも、「知る」という事の大切さを投げかけられていると思いました。

ちなみにこのブログを書く際にリンクを張るのでオフィシャルサイトをのぞいてみると、脱北の際に辿った道のりが示されていたのですが、僕には想像すらできませんでした。というよりもあまりにも遠すぎて、あの小さな子供が、あの小さな身体で、どれだけ長く感じたのか...しかも必要最低限以下の知識で。

そして、今この瞬間も、誰かが同じルートを辿っているという事実に驚きを隠せません。


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