Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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2010.06.21
誰しも心のよりどころはあると思います。
それが意識的なものでも、無意識なものでも。
どんなに忙しくても、どんなに辛くても、それがあるから踏ん張っていける。
それは友達との楽しい食事かもしれないし、趣味に黙々と没頭する事や身体を動かす事かもしれない。夜遅くに帰ってのぞき見る子供の寝顔という人もいる事でしょう。
どれも大切な、それぞれのよりどころだと思います。
でも、もしもこの作品のような状況に実際に直面した際に、一体何人の日本人がこの主人公と同じ選択をし、貫き通す事ができるのでしょうか。
一部の事とはいえ、公立校の先生が国歌斉唱をしないどころか起立すら拒否するという世にも不思議な事がまかり通ってしまう国、日本。
事の是非はともかく、国歌にせよ国旗にせよ問題があるというなら、そのこと自体を議論すればいい。代替案を示して主張すればいい。
なぜなら海外で暮らすと(外から見ると)よく見えると言いますが、正にその通り。少なくとも僕は国際試合などで流れる国歌や国旗に、日本人である事の誇りと心のよりどころの大切さを身に染みて感じています。
愛国心とは教えて実るものではありません。
自然と感じ取るからこそ、強固たるものになるのではないでしょうか。
話はそれてしまいましたが、この主人公が守り抜きたかったものは何か。
それを見定める価値は、充分あると思います。
「ザ・ウォーカー」
「淡々」。
こう書き記してしまうと、本当に意味合い通りに「淡泊な様」を表しているかのようですが、この作品はまさしく淡々と進んで行きます。
その淡々さ故に、はじめに「あれ?」なんて思ってしまう人がいても、それはそれで納得のいく反応。
でもその淡々さの裏に隠された主人公の強い意志が、物語を研ぎ澄ませ、観る者の集中力を高めて行く過程にゾクッとしたのは僕だけではないはずです。
★★★★★
何が心の根底にあるのか、欧米人と日本人の差がハッキリと現れる作品。
現代社会においても、そして未来においても変わることのない、絶対的なよりどころ。
そして、社会はもちろん文化やいたる所まで浸透している今、ここらが日本人としての意識改革の正念場では?なんて思ってしまうのと同時に、ならいっその事「鎖国」でもしてみてはと思うのは突拍子もなさするぎるんでしょうかね? まぁその何百年も前のしわ寄せが今になって来てるんでしょうけれど(笑)。
面倒くさい話はともかく、間違いなくデンゼル・ワシントンのスティーブン・セガール化を阻止した作品。個人的には本当にホッとしました。
あ、観終わって今ひとつスッキリしない人は、そのものよりも、それ関連の本を読むことをお薦めします。若干教養というか知識を要する映画..かなと(笑)。


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