Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Out of my own pocket...
2010.06.09
以前、金曜深夜に放送されていた「虎の門」という深夜番組がありました。
勝俣州和が司会を務めていたバラエティー番組で、言ってみれば「朝まで生テレビ」のお笑い版みたいな位置づけだったのかなぁ...
特に好きだったと言うよりも「タモリ倶楽部」終わりの延長線上で見始めたのが最初だと思いますが、いつしかそのダラダラした感じに魅了されていた気がします。
その中で毎回楽しみにしていたのが、井筒和幸監督の名物コーナー「こちトラ自腹じゃ」。そう、文字通りあの井筒監督が連れのアイドル(?)の女の子の分まで払って話題作を自腹で観に行って批評するというもの。
最初のうちは映画会社も宣伝用の予告編を貸し出していたにも関わらず、徐々に批評というよりも「批判」に傾くにつれてそれすらも貸し出してくれなくなり、協力する映画館も減り、最後の方はメジャーな映画会社の作品はすべてイラストで紹介するという感じ(笑)。
でも、それでも彼の毒舌は止むことは無く、「アホくさい」だの「金の無駄」など言いたい放題で、個人的には映画監督が吐露する熱い思い(これを暴言と呼ぶのは違うと思います)よりも、周りのMC達のフォローに慌てふためく「大人の事情」感がツボに入っていた名物コーナー。
そうなんですよね、結局暴言っていうのは受け手次第で如何ようにもなるというか、正論なのに受け手のキャパが小さいが故に「暴言感」を醸し出してしまうという恰好の例だった気がします。
番組自体が終わって久しいですが、今日はそんな井筒監督の最新作を観に行ってきました。
「ヒーローショー」
何気ない我々の日常に潜む狂気に、ハッとさせられるでしょう。
この映画では登場人物の設定が元ヤンキーという事もあり、ステレオタイプ的に思われがちかもしれませんが、皆さんの周りでも充分にあり得る事ではないでしょうか。
例えば、極端な例かもしれませんがよくニュースで「ひき逃げ」の事件を目にすると、普通のリアクションとしては「あり得ない」「ヒドい」「最低だよな」なんて反応が見受けられると思います。
でも、仮に自分が実際に人を轢いてしまった時、分かりきってはいるものの、一体どれだけの人が冷静に、そして当たり前のように即座に通報する事が出来るのでしょうか?
だれもが加害者や被害者に、そして犯罪者に成り得てしまう可能性が、我々の周りには普通に潜んでいる事を改めて認識できるはずです。
★★★★★
正直見始めは「あれ?」なんて一瞬思うのですが、そこは井筒監督。そこを含めての演出だったのねと、実力を思い知らされます。
暴力とか狂気、若気の至り...なんて短絡的なものではなく、優しさと寂しさ、そして臆病さの、若さ故の裏返しがとてもストレートに描かれていると思いました。
最近は「タモリ倶楽部」でもめっきりご無沙汰している感のある井筒監督、作品も公開された事ですし、そろそろまた昼からやっちゃってる感もTVで拝見したいところです(笑)。


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