Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
visualconnexion.com
-
- ART [25]
- BBB9700 [6]
- Dying to eat [30]
- Gadget [36]
- Misc. [206]
- Movie '10 01-03 [35]
- Movie '10 04-06 [59]
- Movie '10 07-09 [62]
- Movie '10 10-12 [61]
- Movie '10 Misc. [6]
- Movie '11 01-03 [68]
- Movie '11 04-06 [54]
- Movie '11 07-09 [34]
- Movie '11 Misc. [11]
- あなたはVISIONAIREを知っていますか? [37]
- 取扱説明書 [1]
- 都内映画割引情報 [2]
- Movie '11 10-12 [34]
- Movie '12 01-03 [26]
- Movie '12 04-05 [28]
- Movie '12 07-09 [8]
- Movie '12 10-12 [3]
- Movie '13 01-03 [1]
- Movie '13 10-12 [1]
- Special [2]
- VIS [1]
-
- 2013年
- 2012年
- 2011年
- 2010年
-
-
Top of the world!
2011.05.09
地域によってはピンと来ない方のために補足しておくと、ホーム上にいる乗客が何らかの理由でよろめいてホームに侵入してきた電車に接触してしまうもの...だけではなくて、実はこの「人身事故」とは「飛び込み自殺」の事だったりするのです。
他の地域の事はわかりませんが、東京に関して言うならば、かなりの頻度でホーム上や車内のディスプレイに「人身事故のため」と遅延の理由が表示され、特に年末に年度末、そして月末や締め日になるとその数が増える一方で、正直「あぁ、またね、今日10日だもんな」なんて思った人も多いのでは。
ところが3.11以降(僕自身は翌日から電車に乗っているのですが)最近になってふと「人身事故」という表示が減っている気がするのです。
もちろん僕の知る限りではありますが、あれ以降、何か命の尊さを感じる事ができるようになった人が増えたとしたら、それはとても喜ばしい事だと思うのです。
「岳 -ガク- 」
漫画が原作(を読んだ事はありません)と言うのもあるでしょうが、とてもテンポも良く、もたつくというか間延びするところが全くないし、登場人物それぞれの持つ物語とその交差する感じがとてもバランスよくできているので、アッという間の125分です。
★★★★★
久美(長澤まさみ)が新しい赴任先のために揃えたタウンユース感溢れるピカピカのダウンジャケットとは対照的な三歩(小栗旬)のくすんだオレンジのダウンの使い込んだ感が印象的で、まるでそれが二人のスキルの差を物語っているかのようでした。
観ているこっちも違和感を覚えるんだけれども、でもそれがだんだんと自然に薄れて行く感じが、知らないうちにこちらまで久美と一緒に成長しているようにも感じました。
そして、三歩が久美に投げかける言葉。
いくつか頭の中に残っています。
命を大切だと思っている人にも、逆に命を投げ出したいと考えている人にも、考えさせられるとても素敵な言葉でしたので、是非劇場で確かめて下さい。
大人の事情なんぞはございません。
掛け値なしに久しぶりに邦画って良いなって思えた作品です。


※コメントは承認されるまで公開されません。