Do you gamble?

2011.06.28

自分が生まれる前から誰もが当たり前に思っている事や知っているつもりになっている事って結構ありますよね。

ちょっと前に流行った都市伝説的に事実とは全く異なるのに、ちょっとした要素を盛り込む事で皆がそう信じ込んでしまいそうな（笑）。

ましてや海外から入ってきた情報ならその不確かさや憧れも相まって、益々真相は闇の中。もっともその手のっていうのは現地でもきっとそうなんでしょうが。

1978年にアメリカで公開された、ロバート・デ・ニーロが主演しアカデミー作品賞を受賞した映画「ディア・ハンター」。実はこの映画によって世界中に広まったゲームが今日の作品のテーマ。

でも面白いのが、とある国の名前が冠してあるのですが、Wikiによると実際その国で発祥した（行われていた）という確証はないそう。

そのくせそのプレイの方式には一人でするものや複数かつ任意で次のプレイヤーを選ぶランダム式やくじで決めた順番通りにするものなどあるというから不思議な話ですが、基本映画や小説などのフィクションが先で、酔った勢いやその他の目的でそれらを真似ているのが多いのだとか。

まぁパーティーや飲み会なんかの遊びでやっても結構ドキドキするんだから、実際にこんな場面に出くわしたら、間違いなくチビッちゃいそうです。

最初から最後まで一切物音が聞こえないほどに緊張感に包まれた作品。

そしてどのシーンにも無駄の欠片もないほども完璧に計算された物語。

画面に映し出される人、物、空間。ありとあらゆるもの全てに無駄がない。

キャスティングの妙が冴えてます。

自身の作品（オリジナルは「13」）をアメリカに渡って自らリメイク（この原題も同じく「13」）をしただけあって、相当の自信がうかがえますし、単に継ぎ足しただけのディレクターズカット的なものだと思ったら大ヤケドしますよ！

★★★★★

ただあまりにも完璧すぎるので、個人的には「自分だったらああいう終わり方にしないなぁ...」なんて思ったりもしますが、もし自分が俳優という職業を生業にしていたら絶対に出演を切望した事でしょう。

サム・ライリー、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク、レイ・ウィンストン、50セント、アレクサンダー・スカルスガルド、マイケル・シャノン...

この蒼々たる面子を見るだけでも価値があると言う人もいるでしょう。

ただ、誰それがリメイク権を獲得しようとしただの、誰が出たかったのなんていうゴシップネタは野暮というもの。

映画って言うのは監督、脚本、キャスト等々、全ての要素が組合わさったバランスなんだって改めて唸らせられました。そして彼が望んだものでなければなにも成立しなかったでしょう。

天晴！

そして太っ腹なのが、この映画を観に行くと次に観る際に1,000円で観れるチケットをくれるので、周りの人に聞きまくってお特に観る事もできます。

....って、僕の場合はもう一度自分で行っちゃうのも手だな♪

今年上半期ベスト10には間違いなく入ります！！

あ、ちなみにルーレット（Roulette) はフランス発祥のゲームで、もちろんフランス語です（笑）。