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石光 史明VISUAL CONNEXION C.E.ONY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪visualconnexion.com

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石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O

NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Perfection...

2012.02.06

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たまたま音楽家の母親を持ったという事もあって、住まいが変われど、生まれた時から実家の応接間兼レッスンルームには現在に至るまでグランドピアノが置いてあります。

もっとも母は声楽家なのでピアニストのそれとは意味が異なり、主に伴奏用のいわば脇役。ただ脇役の割にはデカイのと電子楽器ではないので長年使って行くには調律という専門家によるチューニングが必要になってくるのですが、子供の頃からこの調律師さんが訊ねてくるのが楽しみで(笑)。

比較的華奢な身体だったと思うのですがいとも簡単に蓋をはずし、音叉(おんさ)を取り出してそれぞれのキーを確認しながら電車のアクセルのような形をしたハンドルをピアノの中に突っ込んでちょっと回すと瞬く間に音が変わっていくのですが、その姿は子供からするとまるで手品かなにかを見ているようでとても面白く、いつも邪魔にならないように最初から最後まで眺めていたのを覚えています。

そして帰る前に母親には内緒でピアノの中に落ちていた僕の(捜していた)小さなオモチャをそっと渡してくれたりした時もありました...

最近はその場に立ち会う機会もありませんが、この作品の予告編を映画館で観た時にふとそんな淡い記憶が甦って楽しみにしていたのですが、やっぱり間違いはありませんでした!


いや、これ最高に面白かった!

あの名門スタインウェイズの技術責任者であるシュテファン・クニップファーが世界中の巨匠たちのニーズに応えるべく、同社のピアノと奮闘(調律)する日々を追ったドキュメンタリー。とにかくバラすはイジるはもう息も出来ないくらい壮絶な戦いは圧巻!えぇ?こんな器械とかも使っちゃったり作っちゃうわけ!?的な要素が満載で、知識欲フェチにはたまりません!

また単なるその手のものと決定的に異なるのは、とにかくサービス精神旺盛で前向きで明るい彼のパーソナリティーが、普段なら尻込みしてしまうであろう題材を普遍的なものへと変えている気がします。

こういう作品に出会えると「あぁ映画館に行きたいなぁ♪」って心が躍る訳です。

まぁ最近は毎年恒例の年初めのビミョーな作品しか公開しないって流れもあったので仕方なかったのですが、正直あまり観に行きたいと思わなかったという事もあって明日からが実に楽しみになってきました(笑)。

いつもなら原語のトレイラーを貼付けるのですが、今日は沢山の人に興味を持ってもらえればと思い字幕付きのやつにしてみました。

★★★★★

もうね、ディレクターズカットでも何でも良いから撮ったもの全て流してくれ!って言いたいほどに引き込まれてしまうのは、彼の突き抜けまくったプロフェッショナリズムとしか言いようがない。それとて映画なのですから作品として...という評価もあってしかりなのでしょうが、彼を題材に選んだという時点でほぼ成功を収めたと言っても過言ではないでしょう。

本当に一日中でもいいから観ていたいし、兎にも角にも彼に会いたくて会いたくて仕方なくなったほど!!(どうやったら会えるのかな?)

ピアノやクラッシックに興味がなくとも、車や時計にカメラや筆記用具にスニーカー、それに電車なんかが堪らなく好きって人が観たら絶対に楽しめる事請け合いです!

ちなみに単純にスタインウェイ(正しくはSteinway and Sons)って言いますが元々は今から159年前の1853年にNYに本社を構えた老舗で、1880年以降ドイツのハンブルクにも生産拠点を設けた泣く子も黙る銘器中の銘器。実際まったくピアノは弾けなくとも、子供の頃からいつかはスタインウェイのピアノを所有したい...っていうのは「フェラーリが欲しい」に近いくらい単純かつ明確な僕の夢だったほど(笑)。

ま、お値段的にも一番大きなグランドピアノで2000万円越えのものもあるくらいなので、ちょうど同じって所ではないでしょうか?興味のある人はWikiってみてはいかがでしょうか?値段以上になぜスタインウェイが高級ピアノのシェアを席巻できたのか等々なかなか興味深かったですよ。

本当にオススメ!
あと99回は観たい(笑)!

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