Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Shi-su...
2012.04.02
今月も2500マイルほど失効してしまうのでもったいないなぁ...と思っていた矢先、とあるツイッターのフォロワーさんが金沢の事をつぶやいていたので「あ、僕も金沢に行きたいと思っていたんですよねぇ...」なんてリツイートしていたら、それに気付いた友人の料理研究家・栗原友から「3月31日小松弥助の予約あるけど行けなくなったから代わりに行かない?」とのメッセージが...
家に帰って早速マイル利用での空き状況を調べると、その日は往復ともに空席があったので即座に予約...と言うことで、行って参りました「あの小松弥助でお寿司を食べて21世紀美術館に行こう!金沢日帰りツアー!」(笑)。
ただ多少の余裕を持った行動をするのに都合のいい時間帯の便がなかったので、当日は5時過ぎに起きて7時台に羽田を出発する便で一路小松空港へ。
東京もこの日は荒れていたようですが金沢は久しぶりに見たほどの土砂降りの雨。まぁ予報を見て傘を持っていたので問題はありませんでしたが、ただ思ったよりも寒かったのには驚きましたが...(苦笑)。
で、早速空港連絡バスに乗り向かったのは近江町市場。
これから寿司を食べるっていう奴が何もそこにいく必要はないだろうっていうスポットですが、何せ到着が早いので兼六園かここぐらいしか開いてなく、なら屋根のある方へという事で(笑)。
その場面は割愛するとしても、いつも地方都市に行くと思うのはその地下街の奇麗さ。今回もこれとアーケードのお陰で全く濡れる事なく移動♪
適当にぶらっとした後に近くにあったカフェで暖を取りつつ時間をつぶし、いざ出陣!
やって参りました、小松弥助!
前々から行ってみたいと思っていたのですが、正直なところ、僕はほとんどの美味しいものは多少高かったとしても東京ならその価格に見合うサービスと雰囲気で食べられると思っていて、逆に変に素材の鮮度自慢なお店に行くと「いや、それは漁師さんなり育てた人のお陰であって、あんたの手柄じゃないだろう」と下手をしたら天の邪鬼のような考えに聞こえがちですが、素材が良いだけでは単なる「調理」。その良い素材をどう使うかで初めて「料理」になると思っています。
解りやすく言うならば、北海道に行ってその手のお店に入ると「お兄さん、この蟹最高だから食べてみて!」なんて偉そうに言われるともう無理。そもそも東京から来た人間が全て蟹好き(ちなみに自分はあまり好きではない)だと思っている事自体が耐えられないし、まず甲殻類アレルギー(自分は違う)というものが出る食材を扱っているのに食べられるかとか好みを聞かないのが信じられないといった具合。
なので地方を訪れた際には高級なものよりは地元の人たちが普段食べているものを食べるようにしています。だってそればかりはそこで食べるに限るし、やっぱり普通に美味しいから...
まぁそんな馬鹿者のこだわりはさておき、時間ちょっと前に到着するとロビーでお待ち下さいと案内されるとすでに2人の先客が。そうこうするうちにどんどん人は増えていき全員揃った(17席ほど?)時点でご案内。こうなると否が応でも期待が高まります♪。
そして、飲み物(当然ビール)をチョイスし順番に運ばれてくるのですが、あれだけ一緒に待ったので別に同じグループでもないのに何故か自然と他の人の飲み物がくるのを待ってしまって思わずひとりニヤッとしていると店主が登場。地方の名だたる名店なので頑固そうなイメージを持っていたのですがとても気さくな方でひと安心。
それぞれのお客さんとのやり取りが済み、おもむろに烏賊を取り出したかと思うといきなり三枚におろし始めるではないですか!
その手付きに見とれているとすかさずシャリを握り、上に少しの胡麻と山葵を付けて握ったものが...これ。
目から鱗とはまさにこの事。
確かに一見大雑把に見える切り口や仕草も、出されたものを口に入れれば納得。口に含んだ途端に烏賊が色々な方向へ広がったかと思うと下から胡麻の香り、そしてフワッとしたシャリに山葵効いて、その次の瞬間に全てが口の中に広がったかと思うと一つになる。
とにかくビックリ。
僕は美味しいものを食べると自然と「う〜ん」とか「ん〜、んんん」なんて唸ってしまうのですが、もうのっけから止まらない(笑)。
↑左:母屋(身)の脇に縁側が... 右:超絶品の漬け
「この器に出会ったから生まれた一品」と、ご主人。
左:追加でお願いした漬け 右:〆のネギトロ
普段鮪の漬けは全く口にしないし、好きではなかったのですが、今までの考えが見事に覆された絶品!自分でも信じられなかったのですが、思わず最後に追加で2貫もお願いしたほど(笑)。すると最初に出たものと厚みと切り方を変え、食感の変わったものが出てくるではないですか!もうね、舌触りが例えようのないくらいなめらかで、今でも舌に残っています。
そして最後の方に大将と会話をしていたら、ふと「あなたは食べるプロ」と言われたのは嬉しかったなぁ...。いや、別にウンチクを並べていたのではなく、曰く「とても美味しそうに食べるからやり甲斐が出るし、そういうのが職人を育てる」との事。きっと相当うるさく「う〜ん」とか「ん〜、んんん」って唸ってたんでしょうねぇ...でも本当に美味しいんだから仕方がない(笑)。
本当に「感無量」とはまさにこの事。
あまりの美味しさと嬉しさに、帰りにお店を出た向かいにあるギャラリーでプリントを1枚衝動買いしてしまいました(爆)。
でも本当にタイミングって大切ですよね。
何気ないツイッターのつぶやきに、所用で行けなくなってしまった友人。有効期限が切れるマイルの使い道に困っていた自分やたまたま目の前でギャラリー個展をやっていた写真家。どれか一つがなかったら成立しなかったであろう一日。まるで何か導かれているかのようですし、何よりも小松弥助のお寿司に出会えたのですから...
いや、絶対にまた行きます!それもかなり近いうちに!
ご主人、素敵な時間をありがとうございました!
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