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小嶋享County Line Showroom代表元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。www.countyline.jpinspirationla.com

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小嶋享
County Line Showroom代表
元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。

www.countyline.jp
inspirationla.com

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コトバの魔力

2013.06.03

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コトバの魔力。

まんま伝えるのもいいが、ほんの一工夫添えるだけで、受け手の反応がまったく変わる。そんなお話です。

今日の受け手 = 私
ほんの一工夫 = 屏風ヶ浦を"千葉のサンオノフレ"と言ってみる
ほんの一工夫した人 = 銚子にあるWILL GENERAL&MERCHANDISE & CLOTHING STOREのご主人

ここからは時系列にて。
03:30 起床。
04:00 千葉北方面を目指し、一都一県をまたぐ大移動開始。
06:15 待ち合わせ場所、飯岡信号下に到着。
サイズは申し分ない。というか、ややハードなコンディション。一宮方面に比べると風向きは合っているようだが、アウトに出るのが大変そう。初めてのポイントだから入ってみたいが、どうせなら他のポイントも見てみたい。そんな心境。

06:25 待ち人来たる。
ここで待ち人から気の利いた一言が飛び出る。

「千葉のサンオノフレに行ってみます?」

千葉のサンオノフレ? 興味をそそられるフレーズだ。(※サンオノフレとはカリフォルニア州南部にある有名なサーフポイント。極上のリーフ波が立つロングボーダーの聖地)。響きがとっても気に入ったので、即決。さらに北上し、銚子を目指す。

06:45 千葉のサンオノフレに到着。
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飯岡に比べるとワンサイズ落ちるが、風をかわしているので面がキレイ。"千葉のサンオノフレ"という響きが気に入ってしまったので、他のポイントに移動する気などサラサラない。千葉のサンオノフレの正式名は屏風ヶ浦(びょうぶがうら)。読んで字のごとし。切り立った岩肌が屏風のように北風をブロックしている。ファッション撮影のロケ地としても使われている、と後から合流したOCEANSのフクヘンが言ってた。
20130603_165216.jpeg

07:00 入水。
サンオノフレに似たトロ厚い波がキレイに割れている。サイズはやや物足りないが、人も少なく、ギスギス感もない。気がする。リーフブレイクではないが、それがどうした。これもすべて、コトバの魔力がなせるわざ。"千葉のサンオノフレ"というフレーズを耳にしてからすこぶる気分が良いので、マイナスポイントは目に入ってこない。

09:45 満足度120%で波乗りを終えて、WILL銚子を訪問。アメリカのジェネラルストアを彷彿させるセンスの良いお店でです。何より、店内ディスプレイが素晴らしい。コトバの魔力=ディスプレイの魔力。モノは言いよう、と同じで、商品も見せ方次第で格段に変わる。大変勉強になりました。
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HANDLIGHTのクラッチバッグ発見。
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良い意味で雑多なディスプレイ。アチコチ見ている間に30分も経ってしまった。5分だけの予定だったのに。これが、ディスプレイの魔力なのか?

10:15 後ろ髪をひかれつつ、帰路に着く。予定時刻を大幅にオーバーしたが、12:30のアポには何とか間に合う。と、いいな。

12:00 東関道、首都高は難無くクリアしたが、東名の渋滞につかまる。順調に走行してもギリギリ間に合うかどうかって時間なのに、渋滞にどっぷりハマってしまった。まずい。自業自得ながら、とってもまずい。

12:25 おもいっきり渋滞中。どー考えても、ここから25分は掛かる。迂回路も渋滞中。さて、困った。本格的に焦る。

12:26 コトバの魔力を試してみるか? 

12:27 予約3分前に歯医者に電話をする。
私 「12:30に予約したコジマですが、かなり余裕を持って家を出たのですが(9時間前に家を出たのでウソではない)、とんでもない渋滞にはまってしまい(トロトロ動いているが渋滞には違いない)、15分ほど遅れそうなのですが(15分ほど=15分以上遅れることは確実)。。もし、キビシイようならまた出直しますけど、可能であれば本日診察して頂けますか?(出直す気などサラサラない)」

歯医者さん 「......。土曜日は12:30が最終診療時間なので、ちょっと難しいかもしれませんが、先生に掛け合ってみます」

私 「本当ですか? 寛容な心に感謝いたします(まだOKとは言ってないが、とにかく感謝の気持ちを伝える)。大急ぎでそちらに向かってますので、先生にくれぐれも宜しくお伝えください」

歯医者さん 「分かりました。本日診察しますので、焦らずゆっくり、運転にはくれぐれも気を付けていらしてください。。。」

12:29 第一関門突破。あとは一秒でも早く診察券を出すのみ。

13:00 到着。
結果30分の大遅刻だったが、厚顔で診察券を出す。「30分も遅れやがって」という先生の心の声が聞こえてきそうだが、気にしない。歯医者では目を閉じるのが礼儀だ。などと自分に言い聞かせ、診察台に座って目を閉じる。あとは何も見えない、聞こえない。焼きハマグリのように口を開けて、治療が終わるのをただ待つのみ。

13:30 「次の予約は絶対に遅れません!」と大見得を切って、歯医者を出る。外には青空が広がっている。今日は良い一日になりそうだ。

<結論>
モノは言いようだが、最終的にはゴネたもん勝ち。