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小嶋享County Line Showroom代表元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。www.countyline.jpinspirationla.com

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小嶋享
County Line Showroom代表
元フリーライター、現在「County Line」ショールームの管理人。19年ぶりの日本に戸惑いながら、恵比寿にアメリカンスタイルのショールームをスタート。毎年2月にカリフォルニアで開催されるヴィンテージファッション・イベント「Inspiration」のメディアディレクターも兼務。

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カリフォルニア回顧録:アメリカから最も遠い国キューバ① 〜入国編〜

2013.08.28

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またまた写真が出てきたので、カリフォルニア回顧録パート2。
溯ること7年前。世界中がドイツワールドカップで盛り上がっている2006年に、"アメリカから最も遠い国"CUBAへ行ってきました。
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キューバとアメリカの間には国交がありません。 
フロリダ半島からキューバまでの最短距離はわずか150km。目と鼻の先。150kmと言えば東京から草津温泉くらい。日帰り温泉も可能だ。なのに、両国の間には大きな壁がある。

アメリカ=資本主義の旗印
キューバ=社会主義
ブッシュ大統領(当時)とカストロ議長は犬猿の仲。

どっちがいいかは別として、両国の価値観はまったく違う。

国交がないといろいろ大変だ。

①国交がない=直行便がない。
アメリカからキューバまでの航路はかなりまどろっこしい。
キューバの首都ハバナから最も近いアメリカの都市はマイアミ。その距離わずか370キロ。東京ー仙台間と同じくらい。では、東京と仙台がケンカして、新幹線の往来を止めたとしたら? お盆休みで仙台に里帰りしたいのに、わざわざ上海を経由して、空港近くのしょーもないホテルに一泊してから、翌朝、仙台行きの飛行機に乗る。それくらいまどろっこしい。新幹線ならたったの1時間なのに。
今回はロサンゼルスからメキシコシティを経由してハバナを目指す航路を取った。一度メキシコシティに入り、空港近くのしょーもないホテルに一泊してから、翌朝ハバナを目指す。やはり、まどろっこしい。一気にびゅーんと行けないジレンマ。

②国交がない=そもそも行っちゃいけない。
世界最強と言われる日本のパスポートを持っていれば、世界中どの国にだって行ける。国交がない北朝鮮は例外として、日本のパスポートを持っていれば基本どこでもOKだ。もちろんキューバにも行ける。しかし、アメリカ在住者となると話しは大きく変わってくる。アメリカ人の法律に、アメリカ居住者(ビザ滞在者を含む)はアメリカ政府の許可なくキューバに行ってはいけない、行ったらお仕置きだべちゃー!と書いてある。そのお仕置きがエグイ。75万ドル(約7,500万円)以下の罰金、もしくは10年以下の禁固刑。政府の許可はそう簡単に下りない。

じゃあ、どうするか? メキシコ旅行と言えば良い。メキシコの空港でキューバ入国のためのでツーリストカード(入国ビザのようなもの)を手に入れる。このツーリストカードはキューバ入国時に半分切り取られ、残りの半分は出国時に徴収される。出入国のスタンプはツーリストカードの半券に押されるので、キューバ入国の足跡が残らないのだ。しかし、何かの手違いでキューバ入国の足跡が残ると、アメリカへの再入国を拒否される可能性が高い。アメリカからキューバを目指すなら、それなりの覚悟が必要だ。ちなみに、日本からキューバを目指す場合、カナダかメキシコを経由すれば問題ない。

キューバといえば、革命家チェ・ゲバラ、葉巻、ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブを連想する方が多いと思うが、私のキューバに対するイメージは映画『ゴッドファーザー パートⅡ』。キューバ革命が起きて、雑踏の中をわーって逃げるシーンが脳裏に焼き付いている。アルパチーノのような根性も財力もない日本人が何かのトラブルに巻き込まれた場合、キューバを無事に脱出することなどできるのだろうか? 未知なる国に対する大きな期待と、逃亡者のような後ろめたさと、アメリカ再入国に対する大きな不安を胸に、キューバへの旅は始まった。そして大きな不安が的中することになろうとは...to be continued
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