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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日の1足

2009.03.05

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ランニングシューズは軽くて、前足部の屈曲性もいいからウォーキングにも最適かというと、実はそうでもない。歩行時の衝撃は体重の1.2倍から1.5倍といわれているのに対し、ランニング時は3倍ほど。ランニングシューズのミッドソールのセッティングはウォーキングにはマッチしてないんですね。今まで履いたシューズで、最も歩きやすかったシューズは、ロックポートのドレススポーツ。持っていたのはウイングチップのデザインで、ビブラム社の超軽量アウトソールを装備。確か270g位だった記憶が。振り子の原理で多少重いほうが歩きやすいという説もあるけど、かかとからの着地、そしてつま先へのローリングというようなスポーツウォーキングのように歩く場合は、やっぱり軽量で屈曲性のあるアウトソールのシューズのほうが歩きやすい。残念ながら、このタイプは生産中止みたいだけど、現在のロックポートにも歩きにこだわったラインアップが揃っています。今日履いたのはトルションを装備したKANAYEというネーミングの1足で、中足部をサポートするトルションとクッション性に優れたDMXを搭載。本当に歩きやすい靴に仕上がっていて、ミッドソールも薄めなので足の力を確実に路面に伝達してくれます。デザインも適度なカジュアル感で、ジャケット&パンツのスマートカジュアルな装いにも対応します。海外に出ると、ショッピングにグルメに10km以上歩き回ることも珍しくないだけに、こういったシューズは本当に重宝します。プラダスポーツなどのモード系のブランドのシューズで長距離歩くのは本当にしんどいので。いい歳なんだからタクシー乗れよ、という声が聞こえてきそうですが、街を歩き回ってると、雑誌やガイドに紹介されてない店や食堂etc.を発見したりするんで。
ちなみに昔ロックポートのマーケティング担当副社長が前述のドレススポーツを履いてニューヨークシティマラソンに出場。見事完走し、タイムはなんと3時間2分。この話を10年以上前に聞いたときは、シューズの優秀性を感じたけど、毎日走るようになった今思うのは、「ちゃんとしたランニングシューズを履いていたら、この人はどれくらいのタイムで走るんだろう?」ということですね。

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