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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日の1足

2010.02.07

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よく「餅は餅屋」といいます。これはその筋の専門家に任せたほうが間違いがないということで、これまでいろいろなことで、それを実感させられました。現在はスポーツアパレルにおいてもトップをいくナイキも、アパレルに関しては、参入からしばらくは、アディダスあたりと比較すると大きく劣っていました。特に日本市場のアディダスは、スポーツアパレルの生産には一日の長があるデサントが行っていたからなおさらのことだったかも。

アウトドアウェアでトップをいくノースフェイスの場合も同様のことがいえたかもしれません。アパレルに関しては、その機能性の高さは随一。特に日本のゴールドウィンが企画、開発、製造したノースフェイスブランドのプロダクトの優秀性は、世界中のアルピニストにも証明されていて、マロリー卿の遺体をエベレストで発見したことでも有名なコンラッド・アンカー氏にインタビューする機会があったのですが、彼もその優れた機能性を絶賛していました。

そんなノースフェイスはフットウェアにも参入していていますが、参入当初は、アパレルとは違って、なかなか高い評価を得ることができない日々が続きました。フットウェアには独自の開発アプローチ、マーケティング手法が必要だったのです。しかしながら、そんな状況もシーズン毎に徐々に変化がみられようになり、アパレル同様にフットウェアの優秀性が認められるようになりました。開発陣の日々の研究に加え、各分野のアスリートからのフィードバックをプロダクトに少しづつ取り入れたことが、躍進の大きな原動力となったのです。

ノースフェイスの最新トレイルランニングシューズのシングルトラックは、同社の技術の粋を結集したパフォーマンス性に優れた1足で、軽量でソフトな履き心地はロード用のランニングシューズから履き替えても違和感が少ないです。トレイルランニングを楽しむ場所まで移動するには、アスファルトで舗装した道路も走らなければならないことも多いのですが、このシューズなら、そういった際も走行しやすいスペックとなっています。またシュータン部分に伸縮性の高いマテリアルを使用することで、快適な履き心地をキープするなど、従来のトレイルランニングシューズのイメージを覆しています。

東京マラソンが近いから捻挫とかしたくないこと、やはりトレイルランニングは暖かくなってからのほうがいいというのもあって、現時点ではトレッドミルで走るのにとどまり、このシューズを山道で履くのは先になりそうですが、今から野山を駆け回るのが楽しみです。

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