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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日の1足

2011.07.08

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KAMIKAZE 3 MID.JPG

「神風」と聞けば日本人の古い世代なら元寇の際に元軍を壊滅させたといわれる暴風雨や第二次世界大戦時の「神風特攻隊」を思い出すかもしれません。しかしながらアメリカで"Kamikaze"といえば「向こう見ず」という意味のスラングであり、スニーカーフリークならNBAシアトル・スーパーソニックスに所属したショーン・ケンプの着用したリーボックのバスケットボールシューズを思い出すはず。自分がリーボックジャパンに勤務していた時代、最も好きなリーボックのバスケットボールシューズのひとつでした。ちなみに他ブランドではナイキのエアジョーダンIVとVやエアフライトライトあたりがお気に入りバッシュでした。そんなリーボックの"Kamikaze"も第2弾がリリースされてフィニッシュ。
その後はショーン・ケンプのニックネームであるレインマンをモデル名に冠したプロダクトへと移行していきました。

あれから十数年、リーボックから"Kamikaze"が復活します。"Kamikaze"の第三弾となるのは様々なアーティストを世に送り出してきた音楽プロデューサー「SWIZZ BEATZ(スウィズビーツ)」とのコラボレーションモデルとなるKAMIKAZE III MID。初代モデル、セカンドモデルを継承する大胆なアッパーのジグザグパターンはインパクト充分。クッショニングユニットはあえて最新テクノロジーのジグテックetc.ではなくヘクサライトを使用したのは、往年のスニーカーフリークを意識してのことかもしれません。

'90年代は"Kamikaze"というネーミングが旧日本軍を想起させるということで、シンガポールなどの一部アジア諸国ではRemus(レムス)というプロダクト名で展開されました。ちなみにRemusとは、ローマの建国神話に登場するローマの建設者Romulusロムルスの双子の兄弟で、狼に育てられたとされています。この当時たまたまPUMP ROMULUSというバスケットボールシューズがラインアップされていたので、国民感情を配慮した苦肉の策として、地域限定のプロダクト名を採用したのです。個人的にはシンガポール地域を始めとしたアジア地域で、今回はなんという名前で展開されるのか気になるところ。

そんなKAMIKAZE III MIDですが、日本国内では今日、7月8日よりmita sneakers(ミタスニーカーズ)のみで展開されています。

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