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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日のレース@ラスベガス

2011.12.08

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ラスベガスマラソンは自分にとっての最初のレースとなった思いで深い大会。今から4年前の2007年のことでした。昨年よりオペレーションが全米各地で大会を行っているRock'n roll Marathonとなったことで、華やかさがプラスされ、人気も急上昇。さらに今年はスタートが夕方という世界最大級のナイトマラソンとなったこともあり、海外のマラソンでは珍しく、Sold outになっています。

今回でラスベガスマラソンのエントリーは4回目となりますが、本当は去年で最後にしようと思っていました。しかしながら今年からナイトマラソンになったということで、急遽参加することにしました。あの通称ストリップと呼ばれるラスベガスブールバードのネオンがギラギラのなかを走れるということはなかなかないと思い、これがエントリーする大きなモチベーションになったのです。今回エントリーしたのはフルマラソンではなく。ハーフマラソン。現在の自己記録が1時間41分09秒なんで、自己記録の更新と1時間40分切りを目標にします。

ラスベガスに滞在するのは6回目。どちらかいうと勝手知ったる街なんで、リラックスできますね。毎回買物のために歩きまわって、疲労を蓄積させてましたが、今回は以前ほどでもなかったです。バスの24時間チケットを有効に活用したし。ただUNDEFEATED LAS VEGASに行くためだけに往復4.5kmを走ったりとかは普通の観光客はしないでしょうが...。

レース当日は晴れ。ちょっと雲も見えますが、いい天気です。朝食は近所のCOCO'Sというファミレスでパンケーキやスクランブルエッグのアメリカンな朝食。昼食はNathan'sのホットドッグと塩分補給のためにニューヨークプレッツェルで済ませました。

TVの天気予報によると最高気温は華氏54度(摂氏12.2度)、最低気温が華氏30度(摂氏-1.1度)なんで、東京よりも確実に寒い。スタートの午後5時30分の気温は5,6度だったと思います。ウォームアップウェアをギアチェックに預け、スタートエリアに向かうと、大混雑。自分は予想タイム1時間35分で申請していたので、Corral2という前から2番目の集団でスタートできるはずなのに、通路を降りるとなんと、Corral28の表示が。そのとき5時10分。前方に移動しようにもほとんど進まない。ランナー、応援の人、スタートエリアで行われるライブを見に来た人が入り混じって、ありえないことになってました。結局Corral4まで移動できましたが、押し合い、へし合いして、ここだけで相当のエネルギーを使いました。

スタートするとペースの遅いランナーをかわすのが、ちょっと難儀でしたが、ペースは悪くない。ピラミッド、自由の女神、エッフェル塔etc.といった感じで景色が目まぐるしく変わるのは走っていて、ホント楽しかったですね。
6kmくらいまでは快調に走り、kmあたり4分台で走りましたが、人を追い抜くために蛇行して走っているせいか、5km地点でGARMINの表示が300mも多く出たのは、精神的にショックでした。7kmのラップがkm/5分台前半に落ちますが、8km、9kmのラップは持ち直します。そしてテンションが最高潮に上がった10kmのラップは4分16秒に。その後も12kmのラップまでは4分前半で駆け抜けましたが、ここで調子こいたツケがその後にやってきます。13kmのラップがkm/5分03秒に落ち、次のラップこそkm/4分57秒で走ったものの、15km以降にkm/5分を切るラップを記録することはありませんでした。

ペースの落ち始めたのはダウンタウンの辺鄙なエリアで、人間は見られてないとサボるんだなぁ、というのを実感しましたね。「今回は楽しんで走るか!?」と気分を切り替え、走るのを楽しむことにしました。ラスベガスブルバードを南下し、Wynnの別館であるEncoreあたりに差し掛かると、夜景の美しさがハンパない。応援も多くなり、さっきまでの疲れがウソのように軽快に走れました。走っているときにベラッジオの噴水ショーのタイミングと重なったときは、思わず「ヒャホーッ!」とわけのわからない雄たけびを挙げると、周囲のランナーも真似して雄たけびを挙げてくれたのは可笑しかったです。

お城を模したエクスカリバー、ピラミッドを模したルクソールを過ぎると、ゴールのマンダレイベイはすぐそば。ペースアップしてゴールゲートをくぐるとタイムは1時間45分31秒(正式タイムは1時間45分28秒)。自己記録は更新できませんでしたが、これまでで3番目に速いタイムでした。記録面では悔しいレースでしたが、走り終えたあとは気持ちよさが残りました。疲労もそれほど残っていなかったし。アメリカのランナーはハーフマラソンのことを「距離は半分だけど、楽しさは2倍!(Half the distance,Twice the fun!)」とよく言いますが、まさにそんな感じ。ホテルに戻ってシャワーを浴びると、バーガーキングでワッパーコンボの食事もそこそこに、午後11時まで営業しているバーニーズニューヨークにトムブラウンのBDシャツを買いに行きました。

さすがに自分は来年エントリーすると5回目になるので、ちょっと考えますが、ラスベガスマラソンは海外レースが初めての人にはオススメ!金土の分以外はホテル代も格安だし、航空券も高くない。ラスベガスブルバードを走れるのはホントいい経験になりますよ。ただしフルマラソンのほうは辺鄙な区間が長いので、ハーフマラソンのほうがオススメです。


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スタート前にマンダレイベイのカンファレンスエリアでくつろぐランナーたち。今回はフルとハーフ合わせて44000人が参加。アメリカのレースでは珍しくSold outで、エクスポでのエントリーはできませんでした。来年もナイトマラソンなら、もっと人気になりそうだけど、スタートエリアの大混雑は勘弁。久しぶりに英語で口喧嘩しましたよ。気の強いパツキン女性と怒鳴り合いの(笑)。
主催者にはクレームが相当に入ったようで、メールでこの件の改善が責務であると示されていました。

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