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感。
2007.06.22
とくに霊感があるわけではないが、昔から“気”の良し悪しというのは気にするほうだ。仕事でいろんな場所へ行く。例えばロケだったりスタジオだったり。でも行く先によってはすごく居心地悪いなぁって所が必ずある。まあ仕事するあいだ少し我慢すりゃいいのだが。ただ、それが事務所だったりしたらたまらない、住む家だったらもっとたまらない。
昔、所属していた事務所で幽霊騒ぎがあった。倉庫の中で人影を見たとか、夜中に作業してたら物音がしたり壁に掛かったギターの音が鳴ったりだとか。極めつけはロケバスのドライバーさんが早朝の撮影で事務所に入ると人が居たので「おはよう」と挨拶した。ところがアシスタントはバスの中、それ以外に人なんか居なかったそうである。程なくしてその事務所は引越すことになったのだけど。
なーんて、こんな季節だけにそんな話。けれども本当の話だ。
さて、我が家も引越してそろそろ三月ほど経つけれども、そんな気配はもちろん無い。なにしろ他のどんな条件より“気”の良さを重んじたわけだから当然といえば当然だ。
それとは別にここに住む理由がもう一つある。家の前には立派な桜の木がある。春には見事な花を咲かせるが、それをリビングの“窓”という四角いキャンバスから眺めた景色は最高だ。当然、それも含めて“気”に繋がるわけだが、それを同じように“美しい”と感じてくれた人が以前から住んでいてくれた、ということが重要なのだ。
版画家、中島通善氏がこの家の以前の住人である。氏はこのリビングに作業台を置き、いつもその桜を見ながら多くの作品を手がけていたという。もちろんこの桜も多く作品に残っている。そーいえば以前の家の前住人も三味線のお師匠さんだった。
それは、そういったモノをクリエイトしてきた人の“気”(Power)を少しでも分けてもらえたら、というボクなりの“感”(Sense)かもしれない。
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