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シガアキオスタイリスト97年、まだ若く鬼のように恐ろしかった蔡社長とメッケ隊の元、ハッスル(現ライノ)でアシスタント兼なんでも屋(人殺し以外)として過ごす。99年、約 1年半という業界では伝説のスピードで独立。06年、仏のようなスタイリスト古田氏らと共にチェルシーフィルムズ創設に携わる。しかし、根っからのB型の 故、集団生活は無理だとわかり、10年、office sixsenseを立ち上げソロ活動に入る。72年7月4日生まれ。現在2児のパパ。

シックスセンス

シガアキオ
スタイリスト

97年、まだ若く鬼のように恐ろしかった蔡社長とメッケ隊の元、ハッスル(現ライノ)でアシスタント兼なんでも屋(人殺し以外)として過ごす。99年、約 1年半という業界では伝説のスピードで独立。06年、仏のようなスタイリスト古田氏らと共にチェルシーフィルムズ創設に携わる。しかし、根っからのB型の 故、集団生活は無理だとわかり、10年、office sixsenseを立ち上げソロ活動に入る。72年7月4日生まれ。現在2児のパパ。

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桜散る。

2008.04.07

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 花の命は短いもので、絶好の花見日和となった先週末はもうどこの桜も無残な姿を残していた。満開になった途端、冷たい雨と強風であったし今年はどうもタイミングが悪かったみたいだ。

 それでも他所の花見にいくつか参加した。ライノ主催の西郷山公園にも秋恒と二人でちらっと顔を出したのだけど、夜桜を楽しむには寒すぎて早々に退散した。その後ディーンと合流すると三人で渋谷で飲み直し、いい感じに酔ってきたところで下北に移動。とあるバーへ。


そこはこじんまりとやってる店で、数席しかないソファに座ると隣とほとんど相席状態になってしまうが、構わずに腰掛けた。いつものようにバカ話で盛り上がっていると、隣の男が何やら話しかけてきた。ひとりで寂しいのだろうが、他の客とコミニュケーションしたがる男というのは飲み屋によくいる。ただ、この男はヒジョーにうっとーしかった。


突然、ボクらの会話に割り込んできたかと思うと、勝手に自分の話ばかりを持ち出す。自分はCDデザインなどを手がけているが、キミたちは何をしてるのかと。自分はいま名刺を切らせているが、キミらの名刺をくれと。酔ってるにしろこーゆー人はボクは嫌いだ。


しかし、よりによって彼の興味はボクに向いてくる。面倒くさいから、一緒に居る彼らは水墨画家と映画脚本家ですよ、と言ってもだ。デザインワークを行う人ならばそちらに興味を持ってしかるべきだが、所詮人ありきでしかないスタイリストなどに興味を持つ時点でその男の底は知れている。


それでもしつこく「今度電話していい?」「また飲もうよ」と言ってくる男に、もうちょっとでテーブルひっくり返しそうなボクを察して二人は立ち上がり店を出た。


すっかり興醒めしたボクを二人が連れ出してくれたのは同じ下北の老舗のバーレディジェーン


「優作さんの席いいですか?」


そう言って故・松田優作氏お気に入りの席に案内してもらうと、慣れないバーボンで乾杯。この店にはいい感じに枯れた大人たちが集まって、さっきまでのうっとーしさは消え楽しい宴となった。


 その次の日は、祝祭音楽劇「トゥーランドット」を観劇しに赤坂ACTシアターまで。


着席した途端、後ろから肩をトントンとされ振り返ると笑顔の芋洗坂係長、もといスタイリストの長瀬哲郎氏だった。「最近、髪型の方向性が一緒だよね」と長瀬氏。そこらは関係者席で他にも知った顔がチラホラしていた。


で、肝心の舞台だが想像以上に楽しかった。ストーリーもさることながら、豪華なキャスト、オーケストラ、ワダエミ氏の衣装、舞台セット、まるでディズニーアニメを生で観ているといった感じ。しかもそれをそれほど大きくない箱(NHKホールくらい?)で観れるというのがなんとも贅沢だ。東京公演が終わるまでにもう一度観てみたいと思う。

 週末の土曜は惜しむように最後の花見をした。いつもの友人たち、しかも男子オンリーというむさ苦しい会だったが、いつもこーゆー男飲みがなんだかんだ学生時代のようで一番楽しい。もちろん、桜の下で酌み交わす酒は一升瓶のにごり酒のみである。


桜太と池内。撮影でまたしばらく海外生活だそう。


そんなわけで新しい年の始まり、また来年の桜までがんばろう。

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