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ポッポ。
2008.11.11
いきなり寒くなって、案の定、我が家はみんな風邪をひいた。嫁も息子もゲーゲーのピーピーで上から下からもう大変。しかし何故かボクはくしゃみひとつ出ない。やっぱ馬鹿なのか。そんなわけで今年のウィルスはヤバそうなので、利口なみなさんはどうぞお気をつけて。
さて、更新されたチェルマグを見ると、レース鳩(伝書鳩)の写真だった。伝書鳩といえばお城のお姫様が隣国へ手紙を出したり、もしくは牢獄の囚人がこっそり外界との連絡に使ったり、そんな映画で見るようなイメージだろうか。
じつはボクの親父も子供の頃にレース鳩を飼っていた。当時は鳩小屋に何十羽もの鳩がいたそうだ。親父にそんな趣味があった事を知ったのは、ボクもだいぶ大人になってからだが、酔って鳩の鳴き真似をする、そのもの真似がかなり上手で腹を抱えて笑った覚えがある。
レース鳩はゴールする(巣に帰る)まで絶対に地面に降りない、とか、その成り下がった鳩を土鳩(どばと)と言う、とか、利口な鳩ほど鼻の袋がデカイ、とか。鳴き真似だけじゃなく、そんな事もその時初めて教えてくれたっけ。もともと口下手だけど、そんな面白い話しはもっと早くにしてほしかった。
それと、もうひとつ。
同じように家の近所に鳩を飼っているお兄さんがいた。ボクが小学3、4年、彼は中学生頃だ。父と同じようにレース鳩を育成していて小屋にはたくさんの鳩がいた。ある日、近所の悪友と二人でその小屋に忍び込んだ。ほんの遊びのつもりで。
馬と同じように鳩にも血統があるのだろう、たくさんの鳩の中でもやはり良い鳩は子供の目にも明らかだった。中でも艶の良い純白の鳩を、ボクはガシっと思い切って鷲掴みに捕まえてみた、、、ところで、突然「何してる!」って声に驚いて、近くのバケツの中にその鳩を隠してボクらは走って逃げた。
盗んだわけじゃない。でもたぶん何処かへ逃げたのか、その鳩はいなくなってしまった。当然、飼い主の中学生は怒り狂い、ボクらを殺すほどの勢いで家で暴れたんだろう。そんな息子に怒った彼の父親が彼の顔面をバットで殴りつけた。
数日後、見かけた彼は顔半分が紫色のアザになっていた。間接的とはいえ、ボクがやったようなものである。それから互いに成長し、彼が大学生になっても、リーゼントでアメ車に乗るようになっても、結婚して子供を抱いていても、彼の顔半分は大きなアザのままだ。今も。
今ではボクも家庭を築き、幸せそうに過ごしているけれども、いつかはしっぺ返しが来るんじゃないかと思いながら生きてる。人にかけた迷惑は、まだまだそれだけではないし、過去も、現在も、身に降りかかってくる災難は多々あれど、まだまだそんなものでは足りないほどのカルマを背負っているのだと思う。
幸せを運んでくれるはずの鳥とは、まったく連想し難い話しですが。
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