新たな名作が生まれそうな〈ジーユー〉との初コラボ。4人ならどう着る?
―皆さんには〈ジーユー〉と〈エンジニアド ガーメンツ〉のアイテムを一足早く着ていただきました。今回のコラボについてどのような感想を持ちましたか?
木村: 「すごい」の一言ですよね。長年EGを見てきたぼくらから見ても“らしさ”が満載。モノづくりのスケールが変わらないんですよね。しかも全アイテム一万円以下という衝撃の価格(笑)。
増子: 手に取ってみるとディテールへのこだわりがすごいですね。ぼくが特にすごいなーと思ったのがパデッドシェルパーカ。
増子: まず、オリーブとネイビーのカラーリングがすごくいい! 撥水・ 防風機能が搭載されたポリエステルリップストップのボンディング素材を使っていて、裾を折りたたんで丈感を調整できるのもコーディネートの幅が広がっていいですね。
IVY: ぼくはネイビーを着てみましたが、背面のハンティングポケットがすごくカッコいいです。実は今日のコーディネートは“モードなハンター”を意識しました。
<着用アイテム>
パデッドシェルパーカ ¥9,990
IVY: 先ほど木村さんもおっしゃっていましたが、不必要を必要と思わせるような洋服の作り方がEGはすごく上手だなと思っていて、普段の服に羽織るだけでオーラを出せるコートだと思います。
木村: 肌面が薄中綿キルティング仕様になっているのもすごいですね。デカいポケットもあるし、結構ギミックが効いていて。なんとこれが一万円以下…! 正直ちょっとやりすぎです、ジーユーさん(笑)。
増子: なんか通販番組みたいになってきた(笑)。いやぁインラインを販売している我々としてはこの価格でこのクオリティを出されちゃうとなかなかドキドキしますよね。
増子: あと、ぼくが穿いているヘビーウェイトスエットパンツもやばいです。これ、インラインでも出ているやつですよね。
木村: 出てますね! これは良い意味でやっちゃってますね(笑)。
木村: センタークリースが入っていてカジュアルになりすぎないのもいいし、前開きのファスナー付きでベルトループも付いている、と。素晴らしい、もう完璧です(笑)。
IVY: スエットパンツといってもキレイめな雰囲気を持っているのでスラックス寄りに穿けるのも素敵ですね。デカ穿きしても裾にスピンドルが付いているから絞ってシルエットもチェンジできる。
増子: スポーツスタイルにももちろんいけるし、めちゃくちゃ使えそうだ。裏起毛で熱を逃しにくいので暖かいですけど、ウェイトがそこまで厚いわけじゃないから、すごく穿きやすいなと思いますね。
千野: センタークリースが入っていて、かつ裾が絞れるタイプは珍しいので、実は今回のコレクションの中で一番の名作かもしれないですね。
増子: ありますね〜。あと、ぼくが着ているヘビーウェイトスエットプルオーバーもいいんじゃないですか?
増子: ヴィンテージ感のあるスエットプルオーバーだけど、サイドリブとラグランスリーブ、クロスネック仕様でクラシックな雰囲気も感じさせてくれる。ぼくは今回オリーブを選んだけど、EGらしいネイビーの色味もすごくいいですね。
IVY: ぼく、実は“ネイバー”なんですけど、この色味はグッときました。
増子: “ネイバー”! ご近所さんじゃん(笑)。あっそういえば、〈ジーユー〉のヘビーウェイトスエットは家族全員で愛用していて、3、4色上下で買ったんですよ。それと比べるとウェイトがやや軽い気もしますね。
―〈ジーユー〉のインラインのヘビーウェイトスエットは今シーズンからやや軽く着やすい素材にリニューアルしたそうです。より快適に着られそうですね。他に〈ジーユー〉の商品で印象に残っているアイテムはありますか?
千野: 僕はバレルレッグパンツですね! ラフにもキレイめにも穿けるのでいろいろな現場の衣裳で活躍しています。“誰にでも似合うパンツ”と言っても過言ではないくらい。
―まさに名品番ですね。コラボの話に戻りますが、木村さんが着ているボアフリーススナップパーカの着心地はどうですか?
木村: ぼくはネックをラウンドした感じで留めるのが好きなんですけど、すべて留めてフーディ風に着てもいいし、フルオープンで着てもいいし。しっかりパイピングも入ってるのが良いですよね、EGらしくて。
増子: あ、肌触りもいいですね。どうですか、暖かいですか?
木村: 中にシェルを着ているからむしろ暑いくらい。いやぁパーツまですべてワントーンのストイックさもいいねぇ。今日は〈パタゴニア〉のオレンジのシェルを中に入れてアクセントにしました。
<着用アイテム>
ボアフリーススナップパーカ ¥4,990
木村: なんか、アメカジってぼくの年齢になると直球で着ちゃうと“すごい頑張ってるおじさん”みたいになってしまいがちなので(笑)、キレイめのウールスラックスと合わせました。
―パーソナルスタイリストとしても活動しているIVYさん。今回のコラボで一着しか買えなかったらこれ買っとけ! というアイテムはどちらでしょうか?
IVY: 若い世代に向けてだったら、ケーブルショールカラーカーディガンを薦めたいですね。
IVY: 最近若い世代で特に重要視されてるポイントが、清潔感っていうキーワードです。あたたかみがあってほっこりとした可愛さを楽しめるしコーディネートに取り入れやすいアイテムなんじゃないかなと。最近の傾向としてユニセックスなアイテムが好まれるのもありますし、それこそ女性が大きめのサイズをユルっと羽織るのも可愛いと思いますね。
<着用アイテム>
ケーブルショールカラーカーディガン ¥4,990
千野: ケーブル編みとショールカラーの少し懐かしさのあるデザインが可愛いですよね。襟元の高い位置にはループボタンも付いているから、今日のぼくのようにタイドアップしていてもボタンを閉める位置でVゾーンの見える分量を自在に調節できるのが嬉しいです。前開けでカバーオールのようにばさっと羽織ってもいいし、幅広い着方が想像できるのが優秀ですよね。エルボーパッチもついていて、めちゃくちゃ激しく作業しても破れる心配がなくて安心(笑)。
―今回の〈ジーユー〉とのコラボは〈エンジニアド ガーメンツ〉を知らなかった人が手に取るきっかけになるいい機会になると思います。最後に今回の座談会の感想をお願いします。
木村: 今回は京都から参加させてもらいましたが、貴重な機会をいただきありがとうございました。実際にコラボアイテムを見ると、EGらしさも残しつつ、コストパフォーマンスが高いモノづくりをされていて感心しましたし、とても勉強になりました。これをきっかけに〈ジーユー〉の店舗にも足を運んでみようと思います。
増子: 木村さんとはお酒の席でしか絡みがなかったので、初めてお仕事で関われて嬉しいです。はじめましてのおふたりとも知り合えてすごくいい機会だったなと思います。
今回のコラボに関しては、〈ジーユー〉のモノづくりのクオリティとコストパフォーマンス、EGのこだわりみたいなところがどのように融合するのだろうと楽しみにしながら今日の座談会に臨んだのですが、予想以上のクオリティでした。そして、こういった素晴らしいものが仕上がったのは両者がいい関係値でお仕事をされていることの賜物だと感じました。
IVY: ぼくは重鎮の方々に囲まれて最初はすごく緊張していたんですが、すごく勉強になりました。EGがぼくのファッション業界に入る契機だったように、こういった高コスパのプロジェクトが広い人たちに手に取ってもらえる良いきっかけになると思います。“ドメスティックの再燃“をスローガンとして掲げて発信している身としては興味深いコラボレーションでした。
千野: スタイリストの仕事をやっていると、アイテムに触れることはあってもこうやって皆さんと一緒に洋服について語れる機会はなかなかないので声を掛けていただき嬉しかったです。ぼくが持っていた印象を皆さんに伝えたり、違う角度の意見を知ったりすることができて楽しませていただきました。
座談会は以上。最後に、鈴木大器氏からのメッセージで本企画を〆させていただきます。
〈ジーユー〉との初タッグとなる今回は「Manhattanism」というテーマのもと、アメリカ由来のアイテムを〈エンジニアド ガーメンツ〉の視点で再構築したコレクション。アイテムラインナップは、〈ジーユー〉の代表素材であるシェルパーカ素材やヘビーウェイトスエットに、〈エンジニアド ガーメンツ〉の強みであるアメリカンヴィンテージをベースにしたデザインを落とし込んだ選りすぐりの5型が完成しました。顧客層が異なる2つのブランドですが、モノづくりに対する想いが共鳴し、密なコミュニケーションを通じ、信頼できる一つのチームとして細部にまでこだわったアイテムを生み出せたことを嬉しく思います。今回のコレクションが、より多くのお客さまに届くことを楽しみにしています。
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