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“どうかしてる”現場で何が起きていたのか。蒼井優×UTAのNetflixシリーズ『ガス人間』対談。
The Human Vapor

“どうかしてる”現場で何が起きていたのか。蒼井優×UTAのNetflixシリーズ『ガス人間』対談。

約60年前に東宝が生み出した作品が、東宝×Netflixという前例のないタッグで新しく生まれ変わりました。物語のキーとなる、謎めいた「ガス人間」を演じるのは、世界的なモデルでありながら本作が俳優デビューとなるUTA。そして事件を追う報道記者を蒼井優が担います。監督は片山慎三、脚本はヨン・サンホ。全方位に規格外のこの現場で、俳優二人は一体何を経験したのでしょうか。

  • Photo_Shunsuke Kondo
  • Stylist(Yu Aoi)_Setsuko Morigami(Shirayama Office)
  • Stylist(UTA)_Masayuki Sakurai(casico)
  • Hair&Make(Yu Aoi)_ Taeko Kusaba
  • Hair(UTA)_ JUN GOTO(Republish-ota office)
  • Make(UTA)_ Miku Sato
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Yosuke Ishii

Netflixシリーズ『ガス人間』
約60年前、エポックな空想科学×鋭い社会性を融合させた通称“変身人間シリーズ”の一つとして『ガス人間第一号』(1960)が誕生した。今回、東宝とNetflixの初タッグによって全8話の完全オリジナルストーリーによる壮大なドラマシリーズとしてリブート。全エピソードの監督を担当するのは映画『岬の兄妹』(18)で鮮烈なデビューを飾り、『さがす』(22)や「ガンニバル」(22-25/ディズニープラス)など新作を発表するたびに熱狂を巻き起こしてきた片山慎三。そして脚本は『新感染 ファイナル・エクスプレス』(16)で世界を驚かせたヨン・サンホが手がけた。

ストーリー
謹慎中だった刑事・岡本賢治(小栗旬)は、前代未聞の殺人事件の捜査に駆り出される。生放送番組に出演中の大学教授の身体が突如として膨張し、爆死したというのだ……。現場に向かった賢治は、かつて愛した女性で事件を目撃した報道記者・甲野京子(蒼井優)と再会。驚く暇もなく、《ガス人間》を名乗る男(UTA)が連続殺人を予告し、世間は大パニックに陥る。犯人逮捕と真相究明に乗り出す賢治と京子だったが、2人をあざ笑うように次々と消されていくターゲットたち。果たしてガス人間とは何者なのか? なぜ特異な能力を手にしたのか? その真の目的とは一体? やがて事態は警察・マスコミ・動画配信者・裏社会の住人たち・時の権力者――各々の思惑が入り乱れる攻防戦へと発展。事件を覆う分厚いガスが晴れたとき、この国を根幹から揺るがす壮絶な真実が姿を現す!

PROFILE

蒼井 優

1985年福岡出身。2001年に映画『リリイシュシュのすべて』でデビュー後、国内外の映画・ドラマ・舞台で幅広く活躍。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞ほか受賞歴多数。本作ではジャーナリストの甲野京子を演じる。

PROFILE

UTA(ウタ)

1997年東京出身。幼少からインターナショナルスクールで学び、アメリカの大学ではバスケットボールに打ち込む。モデルとして、パリコレをはじめ国内外のトップブランドで活躍する。本作が俳優デビューとなり、謎めいた「ガス人間」を体当たりで演じた。

どちらにとってもこの出演は挑戦だった。

ー今回はNetflixと東宝、そして、ヨン・サンホ脚本×片山慎三監督という、グローバルな規模の企画です。このオファーを受けた際の第一印象から聞かせてください。

蒼井: (脚本を手がけたエグゼクティブプロデューサーの)ヨンさんが名前を出してくださったということだったので、多分そうじゃなかったら……私はこういうVFX満載のエンタメに振り切った作品に出演した記憶がないので、どうなるんだろうという心配はありましたね。でも、その時点で小栗(旬)さんの名前は出ていたので、小栗さんがいたら楽しいだろうなという安心感もありました。監督の片山さんとも、助監督時代にポン・ジュノ組でご一緒していたし、作品はずっと観ていたので、いつかご一緒したいと思っていたんです。

ーUTAさんにとっては、俳優として初めての現場ですね。

UTA: そうですね。人生で初めての演技で、いいプレッシャーと緊張感を持って臨みました。ヨンさんや片山監督の以前の作品から、日本の映画業界でもあまり見ないようなテーマを取り上げる方々だと知っていましたし、ヨン・サンホ脚本×片山慎三監督、そして東宝とNetflixが初めてタッグを組むという意味でのスケール感、個性的なキャスト陣が揃っている中で、自分の個性や存在感をどう残せるかということは、始まる前からすごく考えていました。プレッシャーはありましたけど、本当にやりがいがあって、一生忘れられない作品です。

ー蒼井さんは脚本をじっくり読み込んで役を作り上げていくとうかがっています。今回はいかがでしたか?

蒼井:韓国語で書かれた台本を日本語に訳したものをいただくので、文化的なズレが難しくもあり、面白くもありました。例えば、日本人の感性と韓国人の感性って少し違うから、あ、そっちの感情の流れに行くんだとか、言葉のチョイスも韓国語がわからないからどういうテンションで書かれたんだろう、とか。そのあたりは今までにない面白いズレを感じた一方で、そこから役を立ち上げていくのは結構難しい作業でした。

ーUTAさんはVFXの多い役ということで、具体的にどんな準備をされたんですか。

UTA: 準備はたくさんしました。撮影の3か月前ぐらいから、ほぼ毎日コーチとレッスンをして。自分はどちらかというと英語の方が楽なので、まず英語で即興演技をしたりしながら、自分の殻をどんどん破って、俳優としての根本的な土台を作っていく作業をしました。最初の2か月は台本には一切触れなかったです。モデルの仕事でカメラの前で表現することはありましたが、演技は全く別のもので……最初は怖いぐらい恥ずかしかったです。自分が喋っているのを映像で見るのも違和感があって、鳥肌が立つぐらい嫌な時もあって(笑)。

ーモデルもされているのに(笑)。

UTA: ランウェイを歩いている自分はいくらでも見られるんですけど、喋って動いていると、はじめのうちはすごく恥ずかしくて。ちょっとずつ自信もついてきて、最後の1か月でやっと台本をマンツーマンでやるようになりました。同じシーンを何十回と繰り返しながら色々なパターンをリハーサルして作るという準備があったからこそ、すごくいい状態で撮影初日に臨めました。

ー肉体改造は、ご自身の判断で?

UTA: 肉体的な部分は、片山監督の中にイメージ像があったみたいです。ガス人間は作中で裸が多いので、大きすぎてマッチョすぎてもイメージと違う。服を着ている時も着ていない時も、無機質で異様な雰囲気を出したいと、ちょうどいい間を目指しました。言ってみれば細マッチョですね(笑)。そのおかげで料理の面白さに目覚めました。今回一緒にキャラクターを作り上げてくれたトレーナーさんに、体を変えるには食事が大事だと言われて、それがきっかけで料理をするようになりました。撮影までの日々はすごくいい集中力で過ごせたと思います。

INFORMATION

InfoNetflixシリーズ「ガス人間」

原作:『ガス人間第一号』(監督:本多猪四郎/脚本:木村武)
監督:片山慎三
脚本:ヨン・サンホ、リュ・ヨンジェ
エグゼクティブ・プロデューサー:ヨン・サンホ、市川南、大田圭二、臼井央、佐藤善宏(Netflix)
企画・プロデュース:馮年、呉良次
プロデューサー:小野田壮吉、ヤン・ユミン
企画:山内章弘
VFX:白組
VFXスーパーバイザー:髙橋正紀、新堀巧
企画・製作:東宝
共同企画・制作:WOWPOINT
制作プロダクション:TOHOスタジオ
配信:Netflix
キャスト:小栗旬、蒼井優、広瀬すず、林遣都、UTA、竹野内豊、ほか
話数:8話
配信:Netflixにて独占配信中