PROFILE
アパレル販売員を経てバンタンデザイン研究所へ進学。在学中からポップアップや展示会をおこない、2020年に自身のブランドである〈リフォメッド(refomed)〉を立ち上げる。2026年より〈ラッセルアスレティック〉のディレクションに参画する。
PROFILE
ヴィンテージショップ「ベルベルジン(BerBerJin)」のバイヤー及び「ベルベルジン 遊歩道(BerBerJin YUHODO)」のディレクターとしてヴィンテージウェアを中心としたセレクトと買い付けに携わる。アメリカンカルチャーとモーターサイクルカルチャーに深く影響を受け、リアルなストリートの視点からの提案を得意とする。
時代がようやく追いついた? ヴィンテージ・シーンも注目のラッセル。
—〈ラッセル アスレティック〉(*以下、ラッセル)と「ベルベルジン」のコラボレーションは今回で2回目ですね。まずは、コラボに至った経緯から教えてください。
蒔田:1回目は、「ベルベルジン」がアメリカから買い付けてきたヴィンテージをベースに、現代的に落とし込んだコラボレーションでした。
安藤:そうですね。古い時代に使われていた金タグを特別に再現したり、細部までかなりこだわってつくったので、すごく評判になりました。
—なぜコラボレーションの相手として、「ベルベルジン」に白羽の矢を立てたのでしょう?
安藤:もともと〈ラッセル〉は1920年代に世界ではじめてスウェットシャツを作ったブランドであったり、90年代から00年代にかけてMLBの公式ユニフォームのサプライヤーであったりと、伝統と格式のあるブランドなのですが、ファッション市場での認知度は決して高いものではありませんでした。
そこでブランドヒストリーを知ってもらうために、ぼくがディレクションに参加するタイミングで、ヴィンテージに知見のある「ベルベルジン」にお声かけさせてもらいました。
蒔田:1回目は〈ラッセル〉のアーカイブにあるディテールを、現代のファッションになじむシルエットに落とし込んでもらいました。そういう意味でも、ブランドの歴史をしっかり伝えられるコレクションになったと思います。
第1弾のコラボレーションでリリースしたスウェットパーカ。70年代〜80年代のヴィンテージピースをリファレンスにしたもので、フロントポケット中央に配した、通称“金タグ”がポイント。
—そもそも、いまのヴィンテージ市場における〈ラッセル〉の立ち位置はどんなものでしょう?
蒔田:コロナ前までは、たとえば90年代製の〈ラッセル〉のスウェットがアメリカで見つかったとしても「ベルベルジン」では買い付けないぐらい注目されていませんでしたね。それが今では店頭に並べたらすぐに売れてしまうような状況です。特に黒のスウェットなんかはすごいですね。
—ヴィンテージのスウェット全般が盛り上がっていることも理由のひとつですか?
蒔田:いや、むしろ逆だと思います。時代が〈ラッセル〉に追いついた、という感覚ですね。
安藤:カニエ・ウェストが90年代から2000年代初頭くらいのフーディーを着用していたこともあって、〈ラッセル〉というブランド自体の見え方が変わってきたと思います。
蒔田:他のブランドの90年代のスウェットは、アームホールが太くて着丈やリブも長かったりして、いわゆる古着らしさはある。でも、現代の感覚でいうと、決して着やすいシルエットとは言いづらいですよね。
その点、〈ラッセル〉は90年代当時もファッションウェアというより、あくまでアスレチックウェアという立ち位置だった。だから生地も比較的ライトオンスで、着丈もすっきりしていて、ボックスシルエットになっている。それが今の時代感にちょうどハマったんじゃないかなと思っています。
安藤:それまでは、本当にオールドスクールなアスレチックブランドというイメージが強かったけれど、ここ数年で若い人やそもそも古着が好きというわけではない人たちからも、ひとつのファッションピースとして注目されるようになった。
蒔田:まさにカニエがそういう着こなしをしていますが、〈ラッセル〉の小さめなフードを顔にぴったりくっつくようにかぶったりと、シルエットや空気感も含めて今の20代のファッションに〈ラッセル〉がハマったんだと思いますね。