東京と那須、両方あるから
バランスが保てている。



中禅寺湖からクルマでおよそ1時間30分の場所にある相場さんの別邸「山の家」。
まわりは木々が生い茂り、相場さんの趣味が室内を埋め尽くす。
場所を変え、次は那須塩原にある相場さんの別邸「山の家」へ。ここからは〈イエティ〉のブランディングからデザインまでを手がける、ジェネラルディレクター・外山聡さんと合流し、ヒュッゲな暮らしについて、掘り下げることに。

〈イエティ〉をはじめ、ファッション以外にもさまざまな分野の案件をプロデュースする外山聡さん。
外山:本当に素敵な空間ですね。スウェーデンハウスですか?
相場:築17年のスウェーデンハウスです。それこそ、木を基調にした、ヒュッゲをテーマにした家で。トリプルガラスで断熱材もしっかり入っているので、冬でもすごく暖かいんですよ。

暖炉と剥製、使い込まれた家具。週末はこの空間で、団欒するという。
外山:やっぱりいいなぁ。スウェーデンハウスは昔から気になっていたんですけど、相場さんの家を見て、ますます欲しくなっちゃいましたよ。
相場:ありがとうございます。
外山:もともと那須に住もうという計画があったんですか?

「ロケーションよりも建物自体に惹かれたのが、ここに住む決め手だった」と語る相場さん。
相場:最初は長野や山梨とか、いろいろ探しました。でも、ここの佇まいが妙にしっくりきたんです。あと、普段は都心に住んでいるから、極端な森のなかの方が楽しめるなと思いもありまして。完全にこちらに拠点を移せと言われたら厳しいですが、週末のための家なら最高だなと。
外山:ここに来たときは、どんな風に過ごされているんですか?
相場:特にやることもないので、家族でのんびり家のなかで過ごしていますよ。子供たちも自由に本を読んだり、映画を見たり。

相場さんの愛車。片道3時間かけて、東京と那須を往復する。

「山の家」のバルコニー。眼下には森が広がる。
相場:東京にいるときよりも、家族と濃い時間が過ごせるんです。例えば、料理をするときは家族全員がキッチンに集まるのがお決まりだし、片付けもみんな一緒。そういうゆっくりとした時間を持ちたかったのが、郊外に拠点を持った理由のひとつでもあります。
外山:ぼく自身、なかなか忙しくて家族との時間が取れていないのですが、田舎にひとつ拠点があると、ある意味強制的に密な時間を過ごせるからいいですね。いまはどのくらいのペースで行き来しているんですか?
相場:気候のいい春と夏は頻繁に往復しますが、冬は月に1回くらいですかね。東京での生活もあるので、あんまり無理ないように、欲張らないようにしています。
外山:手間をかけてでも、2拠点生活を続ける理由は?
相場:単純にどちらの生活も好きだからですね。東京みたいに、制限が多い中で暮らしていくのも悪くないと思っています。あと「山の家」にずっといたら、それに慣れるじゃないですか。東京の生活があるからこそ、ここに来ると気持ちが豊かになる。その強弱が、ぼくのなかではポイントなんです。