山根さんが語る4つのレコメンドアイテム。
確固たるフィロソフィーを持ってつくられる〈マウンテンスミス〉のアイテム。山根さん曰く「毎シーズン、裏テーマを設定してデザインしている」とのこと。そのテーマは70年代のアメリカのカルチャーを掘り下げることから生まれます。今シーズンは“ヒッピー”が裏テーマ。ということで、最後に山根さんに2020年春夏のレコメンドアイテムを4つ紹介してもらいました。
Recommend Item 01:× Grateful Dead T-Shirt

グレイトフル・デッド Tシャツ各¥9,800+TAX
「グレイトフル・デッドは60年代に生まれたバンドですが、70年代の音楽ムーブメントは彼らの影響を受けていると思っていて、そうした時代感を反映させながらデザインしたTシャツです。〈マウンテンスミス〉のロゴもそうした影響が見え隠れしていて、当時のスタッフはきっとそういうカルチャーが好きだったんじゃないか? と思いつつ、イメージを膨らませました。生地はオーガニックコットンを使っています」
Recommend Item 02:Pikes Safari Coat

パイクスサファリコート¥32,000+TAX
「これはリサイクルナイロンにタスラン加工を施し、柔らかくコットンライクな表情を持った軽い素材で仕立てました。バッグで使われるようなメッシュの生地や、キーリングなどのパーツを随所に散りばめていて、ちょっとギアっぽいムードを出しています。着たときのシルエットはややオーバーサイズ気味。アウトドア屋さんがつくる服はそれ用の解釈でパターンが設定されていますが、ぼく自身はやはりファッションの人間でもあるので、肩の落ちた感じとかいまのファッション的な気分と通じる感覚を落とし込んでいます。そうしたデザインはアメリカのアウトドアブランドはやらないので、いい意味で日本のファッション的感覚を融合できるように意識しました」
Recommend Item 03:Jackson Reversible Vest

リバーシブルベスト 各¥23,000+TAX
「両サイドに大きなポケットを配したベストです。ブランドのアイコンである「ランバーパック」を腰につけた際に、前にも荷物を入れられるようにザックのような感覚で羽織れるようにイメージしてデザインしました。〈マウンテンスミス〉のアイコン的なアイテムのひとつです。こちらもコートと同様にリサイクルタスランナイロンを使っています。全体を通して生地のバリエーションは少ないです。というのも、バッグも同じ生地を使っていろんなデザインを生んでいるから。そういった全体のアイテム構成も、バッグブランドならではのつくり方を参考にしています」
Recommend Item 04:Garfield Pants Light

ガーフィルドパンツ 各¥22,000+TAX
「こちらもリサイクルタスランナイロンです。ベストと同様に収納力を高めました。あとは膝にアクションプリーツをつけたり、シルエットはくの字型にパターンを引くなど、ハイキングとか山登りでも使えるような機能的なデザインにしてます。あと、細かな部分ですがフロントのポケットについたファスナーはやや斜めにつけてますね。ぼくはもともとパンクやハードコアが好きで、ボンテージパンツによく手縫いで付けられたファスナーが斜めにつけられていたりするんですけど、そういったニュアンスも70年代の時代背景にマッチするし、かっこいいなと思って採用しています」