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夏の定番中の定番。ぼくらのマイ・ラコステ。前編
MY LACOSTE IS DAILY SUMMER WEAR.

夏の定番中の定番。
ぼくらのマイ・ラコステ。前編

夏のファッションの定番中の定番といえばポロシャツ。その代表といえば、誰がなんと言おうと〈ラコステ(LACOSTE)〉でしょう。テニスウェアとして誕生したアイテムが時代を超えて、いまでは年齢性別の縦軸横軸問わず、たくさんの人たちから愛されています。そんなブランドのなかで燦然と輝く名作と新作を、ラッパーやDJ、セレクトショップのバイヤー、落語家、イラストレーターなど、ジャンルの異なる男女6人に着てもらいました。カジュアルさの中に潜む品の良さを、彼らはどう解釈し、どう表現したのでしょうか。まずは前編をご覧ください。

お客さんに身構えられるよりも、軽い咄家になりたい。

PROFILE

柳亭小痴楽

落語家。1988年、五代目・柳亭痴楽の次男として生まれる。16歳で二代目・桂平治のもとで前座修業を務め、桂ち太郎としてはじめて高座に上がる。その後、2008年に柳亭楽輔門下となり、2009年に二つ目に昇進。「三代目・柳亭小痴楽」となる。昨年9月に真打へと昇進し、今年でデビュー15周年を迎えた。

ー 小痴楽さんが落語をはじめたのは、お父さんである柳亭痴楽師匠の影響ではなく、落語のCDを聞いたのがきっかけのようですね。  

小痴楽:家にあったデッキの再生ボタンを押したら、たまたまそれが八代目・春風亭柳枝師匠の落語だったんです。「また親父のやつだ」と思ったんですけど、聞いてみたら一発でハマってしまって。これはおもしろい、俺もやるぞって。

   

ー それが高校生のときですよね。その時期の少年たちの多くがロックバンドに影響されるように、小痴楽さんは落語に持っていかれたと。

 
 

小痴楽:そうですね、衝撃でした。もともと人を笑わせるのが好きだったんですけど、落語にはまったく興味なくて。柳枝師匠の落語は物語を軽い調子で語るんですよ。シーンが簡単に目に浮かんでくるし、笑えたんです。たぶん、その出会いがもっと重たいかっちりとした落語だったら、無関心を通り越して嫌いになっていたかもしれません。

 
 

ー 自分もできそうだなと思ったんですか?

小痴楽:それはないですね。できるできない云々よりも、「俺はもうこれに決めた!」という感じ。割と直感的にいろんなことを決めちゃう性格なんです(笑)。

 

ー でも、それで真打まで上り詰められるのがすごいと思います。

小痴楽:年を追うごとに落語が好きになっていったんです。入門をお願いした直後に親父が亡くなって、それで桂文治師匠に拾ってもらったんですけど、ずっと「お前は落語が好きじゃないんだよ」って言われてたんです。でも、ぼくの中では目一杯好きなんです。文治師匠の物差しがでかいだけで、ぼくの定規では目一杯だったんですよ。

でも、いろんな落語を観れば観るほど知らなかった魅力や奥深さを知るようになりました。自分はまだまだ落語を信用してなかったから、もっと信用しなきゃって思うようになって、どんどん好きになっていったんです。

 

通常よりもやや長めに設定された袖丈と、大きめの身幅でゆったりとしたシルエットを表現したポロシャツ。脇に縫い目のない丸胴仕様で、見た目も着心地も気持ちのいい仕上がりになった。¥14,000+TAX

ー それが落語の魅力であると。

小痴楽:そうですね。ボクサーのパンチドランカーに似ているかもしれません。何も考えずに落語を演っていて、演りながらお客さんとシンクロするときがあるんです。このくらいの笑いが欲しい、それが返ってくる。次はドンという笑いを起こしたい、そうそうその反応! みたいな。もうそれが最高に気持ちいい。本当に昇天しちゃう。高座に上がれば今日もその快楽が得られるかもしれないと思うと、止められないんですよ(笑)。

 

ー 話は変わりますが、高座で着る着物にこだわりはあるんですか?

小痴楽:渋い着物が好きです。うちの親父が着道楽で、これでもかっていうくらいいろんな着物がうちにあって。前座のときに着物が早く畳めるようになりたいから、家にあるやつを全部出しては畳んでということを毎日やってたんです。そうすると、生地について詳しくなるんですよ。大島紬はこういうシワのつき方するんだな、とか。いろんな生地を触っていきながら、自分も好きになっていきました。

 

ー 私服もよく買い物されるんですか?

小痴楽:買うときは一気に買うんですが、ワンシーズンに1度か2度くらいですね。学生の頃からファッションは好きでした。裏原系のブランドを着たりとか、かっこつけてスケボーで学校に行ったりしてました。〈ラコステ〉は古着だったんですけど、夏に着てましたね。同級生もみんな着てて、色が被らないように「俺は明日あれ着てくるから」なんて申し送りしたこともあったな。

 

ー 何枚くらい持っていたんですか?

小痴楽:ぼくがよく着ていたのは薄い青ですね。あとは濃い緑と明るい緑、それにネイビーを着てました。友達からプレゼントで赤をもらったことあるな。あれは胸のワニが銀色だったんですよ。だから「これニセモノ?」って聞いたの覚えてます(笑)。はじめての新品をニセモノだと思っちゃった(笑)。今日はネイビーを選ばせてもらって。懐かしいですね。昔、着ていた頃のことを思い出します。

ー 落語の話に戻りますが、小痴楽さんがなりたい理想の咄家さんはどんな咄家さんですか?

小痴楽:軽い咄家になりたいんです。金原亭馬生師匠、古今亭志ん生師匠のような軽さに憧れます。咄家が高座に上がって、お客さんがピンと背筋を伸ばすような、聞いてるほうが緊張するような偉大な感じにはなりたくない。お金を払って落語を観るってすごい道楽だと思うし、そんなお客さんに身構えられるよりも「あいつ今日はなにをやってくれんだろうな」っていうくらいの芸人になりたいんです。

 

ー 最後に今後やっていきたいこと、目標などを教えてください。

小痴楽:落語以外の分野でも仕事をしたいです。前にスケジュールの都合で叶わなかったんですが、ドラマのオファーを頂いたことがあって。たまにバラエティにも出させてもらうんですけど、それが楽しいんですよ。なので、そっちの世界でも存在感を出していきたいですね。落語だけでやるのもいいんですが、お笑いの人たちに混ざりたいというのもあって。どちらも同じ芸人ですし、そうすれば間口が広がる。新しいお笑いをどんどんつくっていきたいんですよ。

 
INFORMATION

ラコステお客様センター

電話:0120-37-0202
www.lacoste.jp

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