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夏の定番中の定番。ぼくらのマイ・ラコステ。後編
MY LACOSTE IS DAILY SUMMER WEAR.

夏の定番中の定番。
ぼくらのマイ・ラコステ。後編

夏の王道といえば〈ラコステ〉のポロシャツもそのひとつ。無数のマスターピースが煌めくファッション界のなかでポールポジションを獲得し、東西南北、老若男女問わず多くのひとから愛されています。改めて、そんなポロシャツの魅力を紐解くべく、ラッパーやDJ、セレクトショップのバイヤー、落語家、イラストレーターなど、ジャンルの異なる男女6人に着てもらいました。今回は先日アップした前編に続く後編。ポロシャツと共にある彼らの夏のスタイルをご覧ください。

ラコステはクラシックスタイルの王道であり正装。

PROFILE

新井伸吾

セレクトショップ「ビームス」のメンズカジュアル部門のバイヤー。同ショップのTシャツレーベルである「ビームスT」の店長を長年務めた後、2017年にバイヤーに就任。幼い頃からテニスをしており、大学時代にはインカレに出場するほどの実力の持ち主。そんな経緯から、テニスとの関わりが深い〈ラコステ〉との別注商品の企画も担当している。

ー 新井さんは幼い頃からテニスをされていたそうですね。

新井:小学校2年から大学まで打ち込んでいて、入試もテニスで入ったんです。プロを目指して青春をすべてテニスに捧げていました。でも自分の実力では通用しないことが分かってきちゃって(笑)、ファッションも好きだったし「ビームス」は憧れのショップだったのですが、運良く入ることができました。

ー ゴルフがそうであるように、テニスも服装に対してレギュレーションなどはあるんですか?

新井:小さい頃はワンポイントのポロシャツじゃないと試合に出れませんでした。しかも全身白。胸のマークが大きいとガムテープを貼られたりとか厳しかったです。いまではそうしたルールも緩くなってきていますが、「ウィンブルドン」は伝統を重んじていて、いまだに真っ白のウエアであることが義務づけられています。

ー プレイする際は〈ラコステ〉も着ていましたか?

新井:よく着ていましたよ。うちは母親が〈ラコステ〉に関係した会社に勤めていたこともあって、すごく身近な存在でした。テニス界にとって〈ラコステ〉はもうレジェンドですよ。年を重ねるにつれてその偉大さを感じるというか。他のブランドも〈ラコステ〉に習ってワンポイントのポロをつくってますからね。すごいブランドです。

ぼくの中で〈ラコステ〉というブランドは、クラシックであり、正装というイメージがあります。小さい頃からテニスをするときはもちろん、祝い事がある際もポロシャツを着せられていたので。大事なシーンでは必ず〈ラコステ〉でした。

ー 「ビームス」のバイヤーとして〈ラコステ〉の担当になられたのは、必然とも言えそうですね。

新井:かっこいい言い方をすると、そうとしか思えないですね(笑)。ずっとやってみたかったんです。バイヤーになることができて、もともとは上司が担当していたんですけど、徐々にぼくも企画に携わるようになって。時間と共に上司は他のブランドに専念することになり、いまではぼくひとりで担当しています。

写真は新井さんが手がけた〈ラコステ〉の別注アイテム。上から時計回りにアーカイブから復刻したヴィンテージのロゴを胸に配したTシャツ。エンボス加工を施したスウェットシャツ。このロゴは新井さんの母が使っていたバッグに型押しされていたものからヒントを得たそう。ビッグワニを背面にプリントしたロンT。

ー 別注する際に気をつけていることや、大事にしていることはありますか?

新井:ぼくが見てきたクラシックスタイルを大事にしながら、それを崩すようにちょっとふざけたクラシックをつくることですね。メンズカジュアルとして幅広い層に支持してほしいという気持ちがあるんです。

これはぼくが企画した服なんですが、母親が使っていたバッグの型押しからこうやってスウェットにエンボス加工を施したりしています。あとは昨年フランスの工場に行かせてもらったときに、アーカイブ室があって、そこで見たロゴをその場で「これを使わせてほしい」っていう交渉をさせてもらいました。

あとは、ワニの中に「LACOSTE」の文字が入っているロゴがあるじゃないですか? それも交渉して国内の別注としては、いまは「ビームス」だけで使わせてもらっています。

〈ラコステ〉との企画は本当に楽しいという感情しか出てこないですね。テニスの「全仏オープン」は〈ラコステ〉がスポンサーを務めているんですけど、その繋がりで会場であるテニスの聖地「ローラン・ギャロス」やトロワの工場にも行かせてもらって。

ー 工場はいかがでしたか?

新井:すごく緻密に作業をされていました。織り機が何十台もあって、それぞれの機械に対してきちんと人がついて、ちゃんと織れているか見ていないといけないんです。だから、商談のときに「このピッチ幅をもっと修正したい」とか簡単に言えなくなりました。それをするのにかなりの労力がいるんです。いまだにアナログというか、本当にすごいですよ。

ー ブランド自体にはもともとリスペクトがあったけど、そこで働く人たちを見ることで、より愛情が芽生えたと。

新井:そうですね。だからいままでは感覚でイメージを伝えていたんですけど、自分が持っている昔のカタログやアーカイブなどを見せながらより具体的に伝わりやすいように指示するようになりました。だけど、こうしてぼくらが “崩す” ことができるのは、揺るぎないスタンダードがあるからこそだと思うんです。だからアイデアが湧くというか。本当にリスペクトしかないですね。

ー 今日着ているポロシャツは、なにか特別なものなんですか?

新井:これは3年くらい前に「ビームス」でカスタムイベントをやった際に自分でつくったものなんです。襟の色やリブの配色を変えられたんですけど、ぼくはあえてオールブラックでつくって(笑)。というのも、「ビームス」では大きいサイズを展開してなくて、それが欲しかったんですよ。これは “7” でXXLくらいの大きさですね。

〈ラコステ〉の鹿の子地ってそこまで激しい色落ちがなくて、ずっと着てても古いものに見えないんですよ。そこが他のブランドとは違うところ。真っ白いポロも、いつまでたっても黄ばんだりしないし、いいものである証拠ですよね。襟の立ち方もきれいだし、好き勝手な方向に向かずにちゃんと言うこと聞くんです。

プロテニスプレイヤーとして活躍したルネ・ラコステが、テニスウェアとして開発した「L.12.12」。その後、多くのブランドがポロシャツをリリースしているが、そのすべての原型となった定番中の定番モデル(¥13,000+TAX)。それをベースしたのが新井さんが着ているポロシャツだ。

ー 新井さんがポロシャツを着る際に意識することがあれば、最後に教えてください。

新井:着るときはいつもトップボタンまで閉めてますね。さっきも話したように、クラシックだったり、正装という気持ちがあるので、きちんとしていたいんです。だから自然と目上の方と会うときもポロシャツを着ることがよくあります。ちょっと優等生ぶっているところもあるんですけど(笑)、その分、大きめのサイズを着てカジュアル感というか、自分らしさを出していますね。若く見られたいんです(笑)。

INFORMATION

ラコステお客様センター

電話:0120-37-0202
www.lacoste.jp

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