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時代に呼応するタグスワーキングパーティーの現在地。
Creativity of TAGS WKGPTY

時代に呼応する
タグスワーキングパーティーの現在地。

グラフィックカルチャーにみられる、解放されたアート性と鋭利なメッセージ性に根ざし、型にとらわれない表現を続けてきた〈タグスワーキングパーティー(TAGS WKGPTY)〉。デザイナー森岡喜昭さんは、時代のコンテクストを踏まえ、その時々に呼応するメッセージ性を込めながら、ファッションにグラフィックを落とし込みつづけてきました。今シーズンは、アムステルダムの「ゴッホ美術館」との2度目のスペシャルコラボレーションを決め、独創的かつ情緒的なアイテムが揃います。そこで今回はブランドの創作背景から森岡さんのパーソナリティまでを深堀りし、その現在地を聞いてきました。

  • Photo_Eisuke Asaoka
  • Text_Takako Nagai
  • Edit_Yuri Sudo

タグスワーキングパーティーが見据えるクリエイティブの未来。

ー 森岡さんが尊敬するクリエイターは誰でしょう?

森岡:身近な方では、前職の「M&M」の社長であるムラさん。見せて恥ずかしくないものを作りつづけることが、僕にとってひとつの指標です。

森岡:そして長く尊敬しているのは川久保玲さん。モノって何となく作ればいいわけではなく、どういう想いでどんなストーリーを組む込むかという背景が大切。そんなクリエイティブのスタートラインを教えてくれたひとだから、デザインが行き詰まったら川久保さんの記事のスクラップを見返したりもします。特に「震災後、目指さないといけないもの」という記事には感化されていますね。

ー 時代に呼応してプロダクトを作る森岡さんにとって”震災以降”はひとつのキーワードでしょうか?

森岡:震災から一ヶ月、仕事が全く手につかなくなった経験があります。頭が切り替えられず、デザインは進まないし、気晴らしに買い物に行っても気持ち悪くなってしまったり。あの大きな災害を契機に、アートもファッションも社会に対する役割を深く考えなければいけなくなった気がします。

今後、誰のためにもならない、何となく作られたものは淘汰されるように思います。今、また社会が危機的状況に陥る中でも、能動的に動き、今シーズンのコレクションを完成させられたのは、その経験の痛みを覚えているから。デザイナーとして、ちょっと強くなったのかもしれませんね。

ー 今後、どのようなクリエイティブの展開を予定していますか?

森岡:いくつか進行している案件はありますが、あえて「予定は無い」と言いたい。もちろん〈タグスワーキングパーティー〉が大きくなることは嬉しいですし、ここまで来るのにも15年かかりました。ブランドの成長という点では夢を大きく持ちたい一方で、ものづくりにはその一瞬ごとにベストがある。いつだって目の前のことを背伸びせずに素直に楽しみたい。そんな姿勢を貫くことが本当のクリエイティブに繋がると思うんです。

INFORMATION

TAGS WKGPTY PRODUCTIONS × ゴッホ美術館 第二弾

発売日:10月2日(金)
場所:ディストリクト ユナイテッドアローズ 、
トレーディング ミュージアム コムデギャルソン 東京ミッドタウン
TAGS WORKING PARTY

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