進化をやまないパタゴニアの名品「スナップT」。

1985年に生まれた〈パタゴニア〉の名品「スナップT」。ウールのように暖かく、軽量で速乾性にすぐれる生地を「モルデンミルズ社(現・ポーラテック)」と共同開発したのが誕生のきっかけです。
特徴的な首元のスナップボタンはベンチレーションを促進し、スタンドアップカラーは首元を暖め、袖口と裾にあるポリウレタンのパイピングは、冷気の侵入を防ぎます。上記の金子さんのインタビューにあるように、当初は胸にポケットはなく、89年より側転してもポケットから持ち物が落ちないようにフラップポケットが付いたことで、現在のブランドを象徴するデザインが生まれました。
とはいえ、その特徴はデザインのみならず中身にもあると言えます。〈パタゴニア〉は93年からアウトドア企業としてはじめて使用済みペットボトルから製品を製造し、94年から「スナップT」は、リサイクル・ポリエステルから作られるようになりました。これにより原材料としての石油への依存が削減されると同時に、廃棄物を活用することで製造段階の温室効果ガスの排出量を減らすことにも成功しています。


グッピーフレンド・ウォッシング・バッグ ¥3,700+TAX(ONLINE STORE)
しかしながら、マイクロファイバーが洗濯によって抜け落ちて下水を通り、川や海へ流れてしまうのは〈パタゴニア〉が望むことではありません。「グッピーフレンド・ウォッシング・バッグ」は、それを防止すると共に化繊衣類を保護してくれるので、洗濯時に使うことで愛用の「スナップT」を長く着ることができます。同じアイテムを末長く愛用することも、地球環境にとってとてもいいことであるのは言わずもがなでしょう。

一方ではフェアトレード・サーティファイドの縫製も採用し、〈パタゴニア〉の製品を製造する工場の労働者への賃金を補足。製品一点ごとに賞与を与えるなどして、彼らの暮らしを支えています。

Patagonia「Snap-T」各¥13,000+TAX
(ONLINE STORE)
2014年から「スナップT」は、リサイクルウールやダウン、リサイクルコットンなど、これまでにない新しい生地を用いて実験的に採用し、ユニークなものづくりを行ってきました。もちろん、今後も進化の道を歩んでいくことでしょう。今年の秋冬はトータルで7カラーがラインナップ。機能的に完成されたデザインは日々を快適にサポートし、地球環境や人権についてきちんと考えられた服を着ることは、人類の未来につながる選択でもあります。この冬のひとつの選択肢に、〈パタゴニア〉の「スナップT」を入れてみてはいかがでしょう。少しだけ未来が明るくなるかもしれません。