なにかが徐々にずれ込んできて、いまやってることも本当に不思議な感じです。
ー 「BOY」がスタートして、今年で13年目ですか?
奥冨:そうです。こうやって人生あっという間に終わっちゃうんでしょうね……(笑)。19歳の頃から渋谷で店をやってて、それこそ青春時代は捧げたと言っても過言ないですからね。
ー お店自体もゆるやかに形を変えつつ、それにあわせるように、ご自身の活動の幅も広がってきたのではないかと思います。
奥冨:どんどん謎な感じになってきてて(笑)。いま自分がやっていることとかも、本当に不思議な感じがしますよ。最初の頃は、もうちょっと古着屋っぽいことをしてたんですけどね。なにかが徐々にずれ込んできて、でもまぁ、やりたかったことではあるんですけど。
ー スタイリストとしての仕事も、いつかは、と思い描いていたのですか?
奥冨:いや、そんなこともなくて。10年前くらいに、モデルの友達にお願いされたのが最初。それで、あいみょんの『愛を伝えたいだとか』のときのスタイリングを担当して、それをきっかけに企業からの依頼なんかも入るようになって。
ー なるほど。
奥冨:お店をやっていくなかで、毎日がスタイリングなわけじゃないですか、自分もお客さんも。だから、「やれるかも」とは思っていましたが。

ー お店でやっていることと、あくまで地続きだということですね。2021年は、どんな年にしたいですか?
奥冨:今年は、またパルコでなにかやりたいですね。去年は、屋上でパンダカーを走らせたり、けっこうめちゃくちゃなことをしたんです。僕の友達も、こないだギャラリーでタトゥーやったりして。
A VIRGIN:それ、私の友達も行ってた!
奥冨:「根本的に遊び場である」っていうことで、パルコさんはなんでも受け入れてくれるので、本当に遊ばせてもらってるというか。リニューアル後は、それまでほどファッションだけに寄ってもいないですし、より面白い催しがおこなわれていますよね。それにしても、そろそろお腹いっぱいになってきたね。
加藤:ヴィーガン唐揚げ、すごく美味しかったですね。
奥冨:もう夜要らないな……。
A VIRGIN:え、夜食べるよ。
奥冨:そうだ、この後飲みにいく約束だったんだっけ(笑)。
