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古着サミット別注企画第2弾。コンバースの銘機ジャックパーセル meets BEYONDEXXの大戦デニム、遂に解禁!
CONVERSE × HOUYHNHNM VINTAGE SUMMIT JACK PURCELL RET HVS

古着サミット別注企画第2弾。コンバースの銘機ジャックパーセル meets BEYONDEXXの大戦デニム、遂に解禁!

古着サミット別注企画として販路限定でリリースされた「チャックトグル HVS」に続く待望の第2弾が遂に登場します! 第1弾ではいわゆる“珍バース”の分脈に位置する知る人ぞ知るレアモデルをフィーチャーしましたが、今回はブランドを代表するロングセラーモデルとして誰もが知るあの「ジャックパーセル」をベースモデルにセレクト。アッパーには〈ネクサスセブン〉の今野さんが指揮をとり、デニムに精通する有識者たちによって開発された話題の国産デニム〈ビヨンデックス(BEYONDEXX)〉を採用し、世界的ロングセラーに新たな息吹を吹き込んでいます。今回も別注発案者でもあるお馴染みの4名をお招きし、その魅力を存分に語り尽くしてもらいました。最後にフイナム先行予約も受け付けているのでお見逃しなく!

阿部:実際の大戦中に採用されているダブルエックス生地は?

藤原:正式に公表されてはいませんし、もう見た感じや触った感触でしか判断できないのですが、他のダブルエックス生地よりも肉厚につくられていた、とは思いますね。

阿部:やっぱりそうなんだね。

藤原:あのゴワつきやボリューム感、色の濃さは明らかに違いますよ。ただ、戦時中の物資統制がお題目の言わばマイナス方向の改定だったのかもしれませんが、それが時を経てデニム好きの間で珍重されるに至ったと。

阿部:なるほどね。でも、戦時中で物資統制が何よりのお題目なのであれば、生地や染色が薄くなって然るべきなんじゃないの?

栗原:中長期的な資源の確保のため、逆に耐久性を上げたという可能性とかもあるんですかね?

阿部:なるほど。でも、生地をゼロからつくり直す人は他にもいるけど、それをブランド化するって試み自体がまず面白いよね。

今野:ありがとうございます。デニムに関わるようになり児島(岡山県児島市)へ通ううち、デニム産業自体が年々縮小している印象を受けていたんですね。とはいえ、こと生地において世界に誇れる日本製となると、個人的にはデニムなのかなと。児島独自の技術やノウハウを後世に残すために何かできないだろうか、という思いも少なからずありました。現状〈ビヨンデックス〉はぼくらの版権ですが、ゆくゆくはブランドではなくオープンソースとして児島に浸透させていければ嬉しいですね。日本らしさというか、日本ならではの技術や伝統はやっぱり残していきたいので。(〈ビヨンデックス〉について深掘りした、こちらの特集記事も合わせてチェックを)

阿部:さすがです。

ー そんな日本が誇る〈ビヨンデックス〉と「ジャックパーセル」のコラボにあたり、モデル自体はいつ頃のものをメインのサンプリングベースとしたのですか?

藤原:そこはやっぱりクリくん主導で。彼のコレクションの中から今回の別注に取り入れていきたい要素を洗い出していきました。

栗原:〈B.F.グッドリッチ〉社製の60年代製のものから90年代頃の〈コンバース〉社製までの「ジャックパーセル」と、過去にデニムを使用したモデルに限定して今日も数足持ってきたのですが、これらの象徴的なディテールをミックスしながら最終的には80年代頃の仕様に近づけています。そもそも「ジャックパーセル」って60年代から90年代頃まで基本的なディテールに大きな変化がないモデルなんですよ。

左から順に、今回の古着サミット別注、60年代製B.F.グッドリッジ、80年代製ホワイトキャンバス、90年代製ブラウンキャンバスのジャックパーセル。

阿部:ある意味では微差しかないというか。それだけ完成されたモデルだったってことだね。

栗原:そうですね。それに、いわゆる“珍バース”と呼ばれるようなレアモデルの原点も、じつは80年代に誕生した「ジャックパーセル」や「オールスター」といった王道モデルの異素材もの、柄物等にあるとぼくは考えているので。それも踏まえるとやっぱり80年代が相応しいのかなと。

阿部:クリくんが特にこだわった部分はどこなの?

栗原:やっぱり大きな特徴はサイドテープですかね。ヴィンテージではブラックが70年代まで、ネイビーでは80年代初頭頃まで採用されていた仕様で、サイドとトゥカップにアッパーカラーと同色のゴム製テープが使われています。

ヴィンテージモデルに倣い、古着サミット別注のサイドテープも、デニムにマッチしたネイビーを採用。

インソールのプリントデザインは80年代製モデルを踏襲。レトロなたたずまいが印象的だ。

阿部:確かにヴィンテージ「ジャックパーセル」を象徴するディテールのひとつだよね。

栗原:それから使用ラストも80年代頃のものをイメージしています。「オールスター」にはない「ジャックパーセル」特有の仕様のひとつでもある“ポスチャーファンデーション”というインソールの仕様も80年代製のものに倣っていますね。

阿部:フィット感を高めるために、土踏まずのアーチ部分を盛り上げているんだよね。

栗原:はい。俗に“青ヒゲ”と呼ばれる三角形のアイコンは、この土踏まずの部分が盛り上がっていることを表しているんですね。

阿部:ヒゲがポスチャーファンデーションを意味していたというのは知らなかった。

デニム生地と相性の良いオレンジステッチとゴールドのハトメ。これによりグッとアッパーの表情が引き締まった。右は参考にしたアメリカ製当時のオールスター。

ヴィンテージデニムの象徴ともいえるセルビッチをヒールカウンターにあしらった。こちらもヴィンテージモデルのセルビッチの使い方を参考に。

栗原:それにアッパーが〈ビヨンデックス〉ということで、ヒールカウンターのセルビッチやステッチカラーにもこだわりましたね。今日持ってきた「オールスター」のデニム仕様もジーンズなどに合わせてオレンジのステッチを採用していますが、微妙にオレンジの色味が強いというか。

藤原:参考にはしつつ、本来あるべき色みに近づけた感じだね。

シューレースもまたヴィンテージを意識してコットン製のものをチョイス。ホワイトとネイビーの2色が付属されるので、スタイリングに合わせてコーディネイトできる。

ーシューレースが2種類付属するのも特徴的ですね?

今野:ヴィンテージにも見られる綿紐を使っていて、デニムの色が落ちシューレースに移染してしまう可能性も否めないので。ネイビーと2種類付けるようと話し合いましたね。

藤原:現行のスニーカーでも2色付いているとやっぱり嬉しいですよね。選択肢があるというか。

阿部:そうだね。

藤原:当初ボク個人としてはネイビーかなと思っていましたが、今日みんなが白を合わせていて、やっぱり白かもと思ったり(笑)

阿部:ただ、もしデニムの色が移染したとしても、それはそれで味というか。格好悪いものではないし。

今野:そうですね。先ほど少しお話したように、時間をかけてじっくり色落ちを楽しんでもらえるよう開発したデニムでもあるので、古着同様に経年変化もひとつの味として付き合ってもらいたいと思いますね。

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